ホーム > コラム > vol.109 野党気分からの脱出を

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コラム

野党気分からの脱出を

政権交代直後の混乱は、未だおさまる気配を見せない――少なくとも農林水産行政を見守る目からは、そのように映る。

官僚を信用せず、発言・発表は全て国会議員が仕切る。一見恰好良いが、会見なり発表なりの有無・時刻がコロコロ変わる。内容もあやふや。言い間違いや勉強不足も含めて、ともかく首を捻りたくなる場面が多い。いや、取材するこちら側が面倒くさいと言っているのではなく、配慮にも限度があるという話だ。

仮に間違いであったとしても、閣僚の発言は、政策を動かし、国を動かす重みのあるものだ。言いっ放しを笑い噺で済ますことのできるようなものではない。

一言で表せば、「野党気分が脱けていない」ことになる。野党時代は「中央省庁に訊いても教えてくれない、情報が入ってこない」ため、戸別所得補償の財源を問われても「そんなものは政権を獲れば何とでもなる」などと放言していればよかった。いざ与党になったら、さてどうする。

逆の例をあげると、つい先日まで与党だった政党の農林関係会合で、つい先日まで与党議員だった人物が、こう言い放ったそうだ。「さぁ、ここからは無責任に何でも発言できるぞ」。

マニフェスト至上主義も困る。情報不足だった野党を脱し、再度制度設計してみて、改めるべき点が見つかったなら、マニフェストすら反故にする――それは決して公約違反ではないと思うのだが。(10/26)