ホーム > コラム > vol.115 戸別所得補償の風向き

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コラム

戸別所得補償の風向き

戸別所得補償制度に対する「風当たり」が変化してきた。

2011年度からの「完全実施」を前に、2010年度からコメを対象にモデル事業を実施する。そのための財源として、関連事業も含め、総額5,618億円を来年度予算案の概算要求に計上した。

こうした過程で、徐々にその具体像が明らかになってくるなか、戸別所得補償なる何やら得体の知れぬものに対して、一定の評価を与える声が出はじめてきたのである。何しろ当初は、あらゆる論客が「論評に値しない」とまで罵倒した政策だ。ほんの少しの褒め言葉も、大変な進歩と言えよう。ことに石破前農相の評価発言などは、その最たるものかもしれない。

ただし、そうした論客氏らの間では、政策論議の俎上に載せるまでには、「欠けているパーツがある」あるいは「考え方を改めるべき箇所がある」といった指摘も、未だ根強く残る。

もっとも流通業界の関心は、「それが需給安定につながるのか否か」、ありていに言って「米価は上がるのか下がるのか」であって、この点は「やってみなければ分からない」が、恐らく現段階の「正解」だろう。政策運営にギャンブル性が混じるのも無責任きわまりない話ではあるが、当事者は「安定する、下がらない」と言い張っているので、とりつくシマもない。

戸別所得補償の「実績」が判明するのは大分先だ。「風向き」が安定するのも、やや先のようだ。(12/7)