この半年ほど、調味料分野で簡便性をキーワードにしたヒット商品や新商品が相次いでいる。本紙(食品産業新聞)の09年ヒット商品番付でも「甘熟トマト鍋 鍋用スープ」「液みそ」などがランクイン、他にも「レンジクック」や「うちのごはん」などが売場で人気だ。
2010年に入っては、味の素が好調な「Cook Do」に新アイテムを投入、「Pasta Do」も一新した。カゴメはトマトメニュー調味料「トマレピ!」を一挙に8品、キッコーマンは茹で野菜にあえるだけの「温野菜のおかずの素」3品、キユーピーは惣菜にかけるだけでグレードアップする「具のソース」3品を新発売した。
これまでも、簡便性がキーだといわれてきた。実際、メニュー専用調味料や濃縮つゆが市場を開拓し、一定の地位を確保している。しかし、最近のこうした簡便性調味料の動きは、単なる延長ではなく潮目の変化に思えてくる。
消費者、特に有職主婦層は従来から簡便性を求めてきたが、最近の健康志向の定着で、手作りや野菜摂取志向が高まり、さらに不況感による内食の増加が決定的な要因になって、簡便性調味料の新しい流れが出来てきた。それは簡便といっても汎用性より、なにかニーズの塊に突き刺さるような商品が多いことだ。
大型商品ではないが、それを必要としている人には、非常にありがたい商品となる。例えばトマト鍋で晩酌する中高年は少ないだろうが、子供のいる家庭には助かるメニューだ。大型商品でなくても、刺さる商品なら価格訴求に訴えることもない。価値訴求の好例だ。(2/1)


