ホーム > コラム > vol.121 新たな米価の下げ要素

  • 新聞
  • 食品産業新聞
  • 日報
  • 大豆油糧日報
  • 米麦日報
  • 畜産日報
  • 酒類飲料日報
  • 冷食日報
  • 月刊誌
  • 米と流通
  • 麺業界
  • メニューアイディア
  • 出版物
  • その他出版物

コラム

新たな米価の下げ要素

米穀流通業界最大の関心事は目下「米価の行方」だ。

何しろ、もはや古米となった平成20年産米が余りに余り、誰も21年産米を契約しようとしない。契約進捗率は前年の半分にも満たない有様だ。まさか損もできないので抱えていると、保管料ばかりが嵩んでいく。

まわりを見渡せば「下げ」要素ばかり。そこへ新たな下げ要素として登場したのが、戸別所得補償だ。

来年度から米を対象に実施されるモデル事業は、まさしく戸別所得補償部分と、いわゆる転作作物助成との主に2つの要素からなる。後者で、エサ米、米粉用米といった「新規需要米」に、10アール当り8万円も助成する。

一応、「販売先を確定してから作付」ということになっているのだが、果たして農家にどこまで伝わっているか。恐らく誰もが「作ったら8万円もらえる」と思っているはず。

前者は定額と上乗せ(変動差額)の2つの交付金で構成されており、定額交付金の単価は10アール当り1.5万円(60kg当り1725円)。上乗せ交付金は変動するが、財源から逆算すると、10アール当り約1万円(60kg当り約1250円)が上限になる。

この助成単価が、業界からすると米価の「下げ要素」にしか見えない。途中の計算を省くとこの事業、「平成22年産米の平均相対価格1万2778円」への下げまでは持ちこたえられる、と表現できる。

皮肉な業界関係者は早くも、参院選の票と米価を天秤にかけている。(2/8)