ホーム > コラム > vol.122 米も麦も民間委託?

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コラム

米も麦も民間委託?

主要食糧である米と麦の国内の保管・流通に関わる業務は、ついに「民間移管・委託」されそうだ。輸入麦ではすでに、今年(2010年)10月に農水省組織改革に合わせ、「即時販売方式」が導入され、これまで国が一元的に担ってきた国家備蓄機能は、民間の製粉企業に移管される。それに伴う具体的実務の詰めが現在行われている。

一方、米はMA米(輸入)と政府米(国産)の買入段階は国が依然として担当するものの、国内での保管・流通、そしてMA米と政府米の売渡(売却)機能は、民間委託の方向が濃厚となってきた。

ともに2008年9月に発覚した事故米不正転売事件の煽りであり、この騒動で「もう国が輸入米麦を管理し、責任を追及されるのはイヤ」とばかりに、地方農政事務所を廃止した直接的な「尻拭い」が民間に移管される構図は、米・麦ともついに現れた形だ。

仮に百歩譲って、起きてしまったことは仕方がない、としても、機能移管を「強制」されるように映る民間業界にとっては、「景気低迷の今、やらなければならないことか」との想いは強い。

しかも、今回の民間委託・移管を称して、農水省では「単なる業務変更に過ぎない」と発言している。両業界とも「業界の将来を左右するほどの大変化」と受け止めているにも関わらずだ。

これが農水省の本音だとすれば、米麦の流通行政からもはや手を引く、と宣言するに等しい。泥縄にしか見えないのは、記者だけではないだろう。(2/15)