「100年に1度の大不況」などと言うのは、確かに騒ぎ過ぎと言えるほど、この国の経済は大混乱もなく、1年半が過ぎてしまった。ただ厳しい状況に変わりはなく、特に地方へのしわ寄せはかなり大きい。そんな中、ある地方のローカルスーパーが倒産したと新聞の投書欄に出ていた。
投書の主婦いわく、前の日まで、「ポイントカードを持っていますか」とレジで聞いていたくらいなのに、突然手持ちのポイントもパーになったと憤懣(ふんまん)やる方なしの様子。客は高齢者が多く、数も少なかったようだ。買い物金額もご当人も1000円未満が多かったと言うことだが、それでも買い物をする場が消えるというのは死活問題である。
人口減の著しい田舎では、そんな風景は今後珍しくなくなるのではないか。ただ食品産業全体を見回すと、それほど悲観的でもなさそうだ。
最近、大阪で開催された「アグリフードフェア」などを覗くと、従来は地元のみで販売していた地場産品を関西の地に広げようと、会場は出展者のその活気で圧倒されそうだった。開催の1日間で1万の動員が目標とのことだ。
国内市場がシュリンクする中で、農産物を中心に輸出への期待も高い。その額は4000億円程度と言われ、官民が一体となって、多彩な促進策が行われている。これも地域の中小企業が、そぞろ歩きながら、一歩一歩海外へと踏み出し始めている。地方の産業の中小・零細企業も元気でがんばっている。(3/1)


