20年以上マイナス傾向が続いたウイスキー消費が昨年、プラスに転じ、今年もその勢いが続いている。この間、需要開発のための様々な取り組みが行われたが、消費が増加に転じることはなかった。それが、サントリーが展開した「ハイボール」効果で一気に復活した。長期低迷からの奇跡的復活に、ウイスキー業界の長年の悲願がやっと叶った感じだ
ウイスキー需要が減りだしたきっかけは、1989年の税制改正と言われている。当時、日本の酒税法を貿易障壁として激しく糾弾したのが、イギリスのサッチャー首相。ウイスキーと焼酎との酒税格差を問題にし、日本に是正を求めた。WTOでも問題となり、その結果、従価税、級別が廃止となる。減税となったウイスキーは大幅に値下げされ、これが需要を刺激し、本格的ウイスキー時代の到来かと思われた。
しかし現実は、嗜好品としてのブランド力が後退し、ウイスキー離れを引き起こした。
それに加えてハードリカー離れ。この間、消費者の志向はチューハイなどの低アルコールにシフトし、今もこの傾向が続く。「ハイボール」によるウイスキーの復活も、その延長線上にありそうだ。
今後の課題は、この流れを持続、拡大することにある。そのためにはブランドの再構築の他、ウイスキーの本来の魅力である味わいをアピールするための様々な提案が必要だろう。
ウイスキー復活の正念場はむしろこれからなのである。(3/22)


