今に始まったことではないが、米穀流通業界最大の関心事は「米価の行方」であり続ける。
もはや古米となった平成20年産米が余りに余り、誰も21年産米を契約しようとしない。RY(米穀年度=11~10月)末になれば(22年産への)持越米は、当初30万tとも40万tとも言われていたが、今や70万tなどと放言しても誰も明確には否定しようとしない。
政府というか農林政務3役は、相変わらず戸別所得補償へのインセンティブの巨大さ(補助金額の高さ)を理由に、「需給はむしろ締まる」見通しを揺るがせていない。
その戸別所得補償に対し、最近「補助金嫌悪からくる需給悪化論」が浮上してきた。政権交代当初は歓喜の声に迎えられたはずの民主党農政だったが、事業の内容が明らかになるにつれ「何だ、やっぱりコメの農家にはカネをくれてやるのか。自民党と同じじゃないか」との嫌悪感が米という食べ物に向き、より傾斜角の鈍い需要減退につながるのではないか、との説だ。
一方、業界内には米価「4月暴落説」が囁かれている。これが仮に実現した場合、「それまで『初年度は様子見』を決め込んでいた生産者が、慌てて加入に走り始めるのではないか」。これにより結果的には、偶然だが、「本当に需給が均衡して『しまう』」のではないか、との説もある。
こうなった理由は簡単だ。「制度で票を買った」からにほかあるまい。(4/19)


