輸入麦の売却手法が2010年10月から「即時販売方式」に移行する。これまで国(農水省)が国家備蓄1.8カ月分を保管した上で、民間の製粉企業に売却していたものを変更し、輸入麦が日本に到着すると即、製粉企業に売却し、「民間備蓄」として1.8カ月分を民間の製粉企業に持たせる方式だ。
この結果、国はもはや「備蓄」を持たない。原油・大豆・砂糖等の業界では既に行われているものだが、麦は主要食糧(米・麦)の一角を占める、政策上は「重要な穀物」だけに、この新方式への一般国民の受け取り方を十分に聞いておくことも必要だった。
ともかく、この10月には即時販売方式に移る。ただ、製粉企業が「民間備蓄」を引き受けなければならなくなったため、政府売渡麦価改定(4月・10月の年2回)と製粉各社の小麦粉価格改定のタイムラグが大幅に拡大することがほぼ確定している。これまでは、麦価改定の1カ月程度後に小麦粉価格改定が実施されてきたが、即時販売方式移行によって、最低限、これまでより1.8カ月後倒しされ、3カ月程度後に小麦粉価格が改定されることになる。
小麦粉卸・小麦粉二次加工、小麦粉製品を扱う多くの食品産業に対し、同方式の意味と影響を、正確に伝え、理解得る活動が不可欠だ。特に、国が周知徹底活動を担うべきだ。今回の「即時販売方式」への移行は、製粉産業の都合ではなく、農水省組織改革に伴うものだからだ。説明責任者の責任は重い。(6/14)


