中国産冷凍ギョウザの農薬混入問題は、まさに青天の霹靂というところだが、今後の食品業界に与える影響は未知数だ。
すでに小売、外食(給食含む)では中国産食品排除の動きが出ている。輸入冷凍食品の約7割が中国からの輸入であり、冷凍食品以外の加工食品、生鮮食品を含めるとかなりの部分を中国に依存している。
これを排除してしまったらその代替が可能か。一部、タイへの生産シフトや、ブラジル産鶏肉輸入増の動きが出ているといわれるが、すぐにはキャパシティを拡大できない。
一方、国産食材へシフトするとの見方も強まっているが、日本の自給率はわずか39%(カロリーベース)。中国産食品の大半を国産原料に切り替えたら国産の農畜水産物の相場は暴騰し、第二のパニックを招きかねない。
そうでなくても穀物相場高、原油価格高騰で多くの食品価格が値上りしている昨今、今回の問題を契機に国産全ての原材料相場が高騰すればマーケットの縮小は避けられない。
安易な中国産はずしではなく、ここは小売も外食も冷静になって、天洋食品事件の真相解明と今後の対策を見守るべきだ。厚労省のサーベイランス検査では、中国産食品の食衛法違反事例は他の国と比べて決して多くないのである。現在の日本の自給事情を考えた場合、安全が確保されている中国食品まで排除するのは行き過ぎと思う。(2/11)


