日本の食料自給率が39%(カロリーベース)まで落ち込み、各方面に波紋を広げている。主要先進国では最低の数字であり、観光立国・スイスの49%にも及ばない。また約40年前、日本の自給率が60%だった時、46%のイギリスは今では小麦の反収の増加などさまざまな施策によって70%を実現している。
日本は資源がないのだから高質な工業製品を輸出して、代わりに農産物を輸入するのが伝統だったが、中国製餃子事件を見るまでもなく、国民の安全保障の面からは時代にそぐわなくなった。だからこそ農水省は2015年度に自給率45%を目標に掲げている。
しかし、政府は本当にやる気があるのか疑う場面に出くわした。先月、圏央道鶴ヶ島~川島間(埼玉)が開通し、新しく水田の真ん中に坂戸インターチェンジができたが、びっくりしたのが県道から新設したインターチェンジまでの1km近いアクセス道路。その20m脇に並行する市道があり、これを少し拡張すれば事足りるのに、堂々たる片側1車線の道路を作ってしまった。
例の道路財源かもしれないが、ここでは費用のことより、りっぱな水田をつぶして作ったことに驚くとともに憤りすら感じる。農水省が少しくらい自給率向上を言ったとしても、政府として向上させようという考えはないのだろう。高速道新設が100%ムダではないし、本当に必要な道路もある。しかしその影で多くの農地が失われるのも事実なのだから、少なくても政府として農地を大事にする気持ちと計画は必要だ。(4/21)


