ホーム > コラム > vol.56 米粉と小麦粉共存を

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コラム

米粉と小麦粉共存を

米粉(こめこ)の話題が最近多い。農水省の09年度予算概算要求にも、米粉普及の特別予算が要求されている。世界的な穀物需給構造の変化で、輸入穀物に頼りすぎる日本の産業構造では将来は不安、として、自給できる米、それも消費減退傾向にある主食用ではなく、加工用としての米粉と飼料用米の普及に重点を置いている。

 

それには異論はないが、日本の「主要食糧」には米と麦があるのも事実だ。この2つがいわゆる主食系を支えているのだが、米粉の普及にばかりに入れ込んで、大騒ぎしているような風潮が最近出ていることには懸念を覚える。

 

その米粉の最大の課題は価格だ。政府売渡麦価の4期連続引上げで、米と小麦の価格が接近し始めたことが米粉ブームに火をつけたが、その米粉の原料米は、MA米か現物弁済米という、限定供給ルートの物があって、初めて成立している。今後普及が図られるであろう米粉用の米生産には、恐らく多額の補助金が投入されよう。これは国民負担の増加だ。

 

小麦に近い価格の米を供給するために国民負担を強いるのではなく、米生産段階の様々な技術開発で、米粉用米の生産コストを引き下げる方向にこそ努力を傾けるべきではないか。

 

また米粉入りパン・麺・菓子の開発も、開発社の創意工夫で、小麦粉と共存する中で行われるのが本来の民間活力の育成だ。国策で需要を作り出すようでは、本当の意味での米粉用米の生産確立にも繋がらない。(9/8)