「チャイナフリー」(原題「中国製品なしの1年間」)という本を読んだ。これは05年1月1日から1年間、中国製品を購入しないと決めたサラ・ボンジョルニさん一家(記者、米国ルイジアナ州在住)の生活を描いた著書だ。米国のウォルマートなど巨大スーパーには、電化製品、衣料品など大量に中国製品が並ぶ。そうした中で、一家は子供靴、クリスマスプレゼントなど本来は楽しいはずの買い物に苦労することになる。
違和感を覚えたのは、食品の記述が少ないことだ。考えてみれば当然で、米国は食料輸出国で、日本のように食料を中国に依存していないからだ。その分、私の感想としては、同書の切迫感は薄く、はっきり言って日本はもっとシビアな状況にある。
こうした中、J-オイルミルズの野村相談役は、「チャイナフリーは非現実的」と、中国製品なしの生活を否定する。同時に「外圧のショック療法で国民の危機意識を醸成し、少しでも自給率を向上させるため、他の穀物の替わりにコメをもっと食べるべき」と指摘する。
日本人はこの間、経済力を背景に中国から安価に食料を輸入し、一方的に安全性を求めてきた。しかし「安くて安全は当然」はもともと無理な話だ。さらに食料そのものの安定供給への不安も大きく、こうした危機感を国民で共有しなければならない。それには野村相談役の指摘するように「外圧」(ショック療法)しかないのだろうか。(11/17)


