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コラム

ドロ沼と化した「下げ合戦」

「今はもう価格競争どころか下げ合戦だ」と嘆くのは、業務用食品の中堅卸売業者の経営幹部。外食・給食の得意先から「よそ(他社卸)で下げているのに何でお宅は下げないの」の苦情は当たり前で、最近はあるメーカーのある商品について「これは高いよ」とピンポイント攻勢を頻繁にかけてくると説明する。

朝令暮改ではないが、昨日発注の本日発送分さえ「他でもっと安いのが見つかったからもう要らない」と平気で電話1本入れてくる客もあるというから尋常ではない。

しかも最近では円高やガソリン値下げで、ユーザーからの値下げ攻勢は日に日に強さを増している状態。メーカーも圧力に屈した訳ではないが一部値下げをし始めており、今度は卸売業者同士がそんな商品を他社に負けぬ早さでタイムリーに下げる競争に拍車をかけている。

メーカーも売れないから在庫がたまる。それを月末等に相当な条件を付けて売る。これが広く出回ると価格設定も何もなく、つばぜり合いの中で下げ合戦はドロ沼と化す。

こうした安売りが過ぎたメーカーに、さる卸売業者が執拗に問いただしたところ、メーカー担当者は「いくらで売ろうと関係ない」とケツを捲くった。そこで卸売業者のほうが逆ギレし、「貴社の全商品を原価以下で売りさばく」と脅したために、今度はあわててメーカー幹部が説明に上がった―という話もまことしやかに語り継がれているが…。(3/2)