先日ある一般紙に、大豆製品(イソフラボン)の摂取に誤解を与えるような記事が載ってしまった。これは、厚労省「多目的コホート研究班」が09年3月10日に発表した、イソフラボン摂取と肝がんの関連についての研究内容を報道したもの。
同研究班は12年間、約2万人を対象に追跡調査した結果、「肝炎ウイルスに感染した女性は、イソフラボン摂取を控えた方がよい可能性が示された」との研究内容を発表した。健康な人間の大豆製品(イソフラボン)の摂取を制限するのではなく、あくまで肝炎ウイルスに感染している女性について言及したもの。また今回の症例は32件と少なく、結果が偶然である可能性もあり、今後の研究で確認が必要という。
しかし、一般紙の見出しやリード部分では、短く要約しなければならないにしても、安易に「大豆製品をたくさん食べる女性は、肝がんの危険性が3~4倍に高まる」と記載している。前述のように研究班の発表では、「肝炎ウイルスに感染している女性」と限定しているにも関わらず、健康的な女性すべてで、大豆製品の摂取を抑制させるような記事は問題が大きい。
イソフラボンでは、過去にもあいまいなデータをもとに食品安全委員会が1日の摂取目安量の上限値を設定し、一時的に豆乳など大豆製品の消費に影響を与えた経緯がある。今回はこうした誤解が広がらないよう慎重な対応を望む。(3/23)


