ある給食関係者が昨秋行った米国研修の視察レポートを面白く拝見した。大都市の公立小中学校の給食現場を訪問した際のこと、アクション映画に悪役で登場するようなマネージャーが現れ、「学校給食は利益追求のビジネスだ」と断言、こうまくし立てたという。
「アメリカでは給食を食べる、食べないは自由なので、喫食率(同学校では60%)をいかに上げるかが私達の役割だ。儲けることによって、良い食事も出せる。何が売れるかを考えるのがカスタマーサービスであり、そこにビジネスのプロが必要となる。5年前まではスナック菓子やソーダ類が出せたのでとても儲かっていたんだ」。
こう自信たっぷりに説明するので、これを聞いた視察団は唖然としたという。もちろん州政府の制定する給食規準はクリアしているはずだが、それでも献立内容は変わり映えのないハンバーガーやフライドチキン、ピザなどで、「ゴミ箱には食べ残しが大量に捨てられていた」と述懐している。
そして自由の国、個人主義のアメリカでは「太るも、痩せるも個人の自由。保険制度の違いもあり、あくまでも健康管理は個人の裁量と経済的余裕が左右するように思えた」とまとめている。かくてお金持ちは安心・安全なものを求め、一流企業では至れり尽くせりの食事サービス(給食)が提供されることとなる。
医療制度にも似てやり切れなさを感じた。(4/6)


