決算発表が相次いでいる。コメントには時期尚早ながら、インフレに反転する中で、値上げや価格体系の変更などが寄与し、後半戦は世界不況で揺れたものの、何とか乗り切れた感がある。ただこれからは、五里霧中・暗中模索の状況は避けて通れないようだ。
「卸はやはり売りが大事、売って何ぼです」という大手食品卸のトップのコメントは、この先の消費不振、値下げ圧力が予想される中、売上げ重視はエライ結果になる予感もするが、本意はそんなところにはないようだ。
ここ何年間のデフレにより粗利確保が難しい中で、「安く売って、結果儲からないなら、やらない方がいい」という風潮が蔓延して、営業が萎縮した面も否めないという。言い方は適切ではないが、JRが“ブレーキを踏み”過ぎて、列車が定刻では運行せず、しょっちゅう遅れているという結果に繋がっている。
矛盾した話でも、そこが商売の分け目だろう。「安く売るなら営業は要らん、要は下げずに売るのが営業力」という言葉に集約される。二律背反、利益を犠牲にせず自販力をどう発揮するかである。
メーカーも事情は同様で、価格を巡って綱引きは続く。主力商品で「発売○○周年」と銘打って、テレビCMを展開したり、独自の店頭販促をアピールしたり、積極的戦略での対抗策も出始めている。「消費不振をメーカーがしっかりバックアップしますよ」ということだろう。製販とも本当の自販力が試されている。(5/25)


