ホーム > コラム > vol.99 おいしい醤油で需要回復

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コラム

おいしい醤油で需要回復

食の多様化や有職女性の増加などで、和風基礎調味料は総じて減少傾向にある。海外でもてはやされている醤油も国内では例外ではなく、年間出荷数量はピーク(1973年)の129万キロリットルから徐々に減少し、昨年はかろうじて90万キロリットルを確保するにとどまった。

この間、醤油業界では「醤油の日」の制定や出前授業など各種PR事業に取り組んできた。しかし、商品的には高付加価値醤油という分野がいくらか育ったが、需要を挽回するまでには行かなかった。

そうした中、最近、大手2社から醤油の新機軸が発表された。キッコーマンはこれまでの1000mlに代わる容量として750mlを提案した。標準家庭がおいしく使用できる期間1カ月に使い切る量という設定だ。1000mlとの併売は続くが、ほとんどの家庭用商品に採用し、いずれこの容量を主力にしたい考えだ。

一方、ヤマサ醤油は封を切って醤油を注いでも、中に空気が入らない新容器を採用した。同社によると酸化が防げるため、70日間は開封時の新鮮さ、おいしさが保てるという。

調味料の消費拡大というと、新しい使い方の提案やメニュー紹介、さらにはズバリ価格対応などが主流だった。しかし今回の対応は商品をよりおいしく使ってもらうことを主眼にしたものだ。しかも容量は小さくなっているため「量は期待できない」という声もある。しかし、そうだろうか。食品である以上、おいしさが基本であり、それを実現した商品ならユーザーは価値を認め、需要も付いてくる。基礎調味料も例外でないことを期待したい。(8/3)