ホーム > この人の出番 > 第102回 森永製菓 ウイダー事業本部本部長 松崎勲氏

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この人の出番

プロテインのイメージ変える 森永製菓 ウイダー事業本部本部長 松崎勲氏

今年4月、新設されたウイダー事業本部本部長に就任した。「ウイダーの商品すべてに確かな理論背景があり、これを広く一般の方へ伝えていくことが使命」と熱く語る。

ウイダー事業本部は、森永製菓の拡大戦略において重要なポジションを担う。同社では健康事業と海外事業の2つに成長を期待しており、その意味で事業の伸長が義務付けられた部門だからだ。同本部の主力商品はチアパックゼリー飲料ナンバーワンブランドの「ウイダーinゼリー」。1994年の発売以来、市場のけん引車となってきた。

最近の状況について松崎氏は、「『ウイダーinゼリー』を取り巻く環境が変わってきた」と指摘する。

「かつては『ウイダーinゼリー』に対抗し、競合他社が強力ブランドをゼリーにして市場へ投入してきた。その次に、ゼリーの特徴を生かしつつ『ウイダーinゼリー』とは違った需要を取り込む商品が発売されるようになり、そして今は『ウイダーinゼリー』の機能性に対して、嗜好性を重視したデザート系の商品が登場している。特に今年になって感じることは、ゼリー飲料で食感を楽しむ時代になってきたということだ」。容器形態も多様化し、チアパックゼリー飲料の周辺商材も含め競合関係が強化されている現状をふまえての発言だ。

さらに「『ウイダーinゼリー』に時代のズレを感じ始めている」とも言う。時間のない忙しい朝の食シーンを「10秒チャージ」や「10秒メシ」といったキャッチコピーで訴求してきたこれまでのマーケティングに対し「今の不況下ではもっと違った提案ができるのではないか」と述べ、新たな展開を示唆。同時に「エネルギー、プロテイン、ゼリーの3つがウイダーブランド商品の開発の基幹であり、ウイダーの原点は体づくりとスタミナづくりにある」とブランドの原点を強調する。

プロテインの一般への普及も課題のひとつだ。

日本においてプロテイン市場の分母はまだまだ小さいが、子ども向け商品の伸長には手ごたえを感じており、06年にはプロテインの新聞広告を掲載し、その後もテレビなどで露出を高めてきた。商品では「プロテインバー」(現在は『ウイダーinバー プロテインイン』として展開)を一般チャネルで発売した。

また、ウイダーではスポーツを背景にしているため、フィギュアスケートの浅田真央選手はじめ、世界で活躍するアスリートから、さまざまなスポーツイベントまで、スポーツを通じて挑戦を続ける人たちを、広くサポートしている。

「プロテインは筋肉をつける薬というイメージが根強く、一般の人には関係ないものという認識が強いので、このイメージを変えていく取り組みを行っている。なぜなら当社は一時的なブームを作りたいわけではなく、プロテインを正しく理解してもらい、たんぱく質という体づくりの土台で勝負していきたいからだ」。(11/12)

松崎勲(まつざき・いさお)
1965年東京都生まれ。89年森永製菓入社(支店でセールスの後、製品計画部へ)。96年4月、健康事業部に配属、『ウイダーinゼリー』担当となる。同年12月、担当は変わらず食品事業本部へ異動(『ウイダーinゼリー』が食品事業本部の管轄となる)。06年、健康事業本部となりウイダー事業部が作られ、ウイダー事業部長に就任(『ウイダーinゼリー』が健康事業部の管轄となる)。09年4月より現職。