ホーム > この人の出番 > 第107回 米国食肉輸出連合会(USMEF) シニアディレクター 山庄司岳道氏

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この人の出番

輸入豚肉4年連続で米国産がナンバーワン 米国食肉輸出連合会(USMEF) シニアディレクター 山庄司岳道氏

この数年、食肉の世界の食肉需給は大きく揺れ動いているが、そうした中で米国産豚肉の対日輸出は安定して推移している。日本市場における輸入豚肉のうち、米国産は4年連続してシェアナンバーワンを獲得している。米国食肉輸出連合会の山庄司岳道シニアディレクターに食肉の国際需給の動向と、対日輸出好調の要因などについて語ってもらった。

食肉の世界の需給については、「この10年の動向をみても需要は増加傾向で推移し、供給が追いつかない状況が続いています。特に08年においては中国、ロシアなどの新興国でのマーケットが拡大し、世界の食肉の需要を推進した」と語る。

食肉は嗜好性が高い食品だ。経済の発展に伴い、食べ物は穀物から食肉へとシフトする傾向があるため、「特に中国は大きなマーケットになっています。世界の豚肉生産量の約半分が中国で消費されており、そして豚肉から牛肉へと需要がシフトしています。この傾向は上海、北京などの大都市を中心に見られ、外食においても中国が大きなマーケットになっている」という。

米国の食肉の輸出については、「08年は米国にとって食肉の輸出においては良い年になった。特に豚肉の輸出は過去最大を記録し、全生産量の約25%が輸出された」という。「08年9月の金融危機以降、アメリカの景気が後退し、ロシア、中国、アジア各国も不況になり、09年は豚肉の輸出は少し減少したが、2010年以降は中国を初めとした新興国の景気が底堅いことから豚肉の需要は堅調に推移し、米国産豚肉の輸出は増加する」と予想する。

世界の食肉需給が大きく変化している中で、米国産豚肉の対日輸出は好調に推移している点については、「日本は世界で最も安定的に輸出できるマーケット。08年まで4年連続で日本の輸入豚肉市場で、(米国山豚肉は)シェアナンバーワンを確保し、09年も1位を維持するものと予想される」とし、その理由は、「これまで積み重ねてきた日本国内でのプロモーション活動の成果と、アメリカン・ポークの品質、おいしさが評価された結果と思う。今後も品質とおいしさを訴求して、さらに対日輸出を拡大していきたい」と、今後の対日輸出拡大に強い意欲を示している。

さらに「アメリカン・ポークは品質が安定しているため、冷凍食品などの加工用としても使いやすい商材。冷凍食品は景気に左右されることが少ない需要が大きいマーケットなので、今後は素材としての供給だけではなく、付加価値の高い加工品での供給の可能性も探っていきたい」という。

国際競争力という点では、「(米国産の食肉は)豚肉は世界一、牛肉の中でも、日本人の嗜好に合うグレインフェッド(穀物肥育)牛肉は世界一の競争力を持っている。これは、コーンを中心とした飼料穀物の生産地域に豚肉、牛肉の生産が集中しているため、良質でコストの安い食肉の生産が可能なため」という。

牛肉の対日輸出については、「まだ月齢制限が継続され、輸出量も制限されているが、月齢制限が緩和されれば、対日輸出量は大幅に増加することが予想される。米国の食肉業界としては、早期の条件緩和を期待している」とし、早期の条件緩和に期待をかけている。

今後の日本市場でのプロモーション活動については、「春、夏、年末の需要期に向けてキャンペーンを展開するほか、流通・小売・外食に向けてのセミナーなどを行っていく予定」という。小売、外食での販売拡大をバックアップしていく。(12/24)

山庄司岳道(やましょうじ・たけみち)
1957年岐阜県生まれ。1980年名古屋大学経済学部卒。同年ダイエー入社。90年まで主にダイエー商品部食肉部門で商品買い付け、商品開発に携わる。99年に米国食肉輸出連合会(USMEF)シニア・マーケティング・ディレクターに就任し、日本国内市場での米国産豚肉・牛肉のフロモーション活動を推進。