ホーム > この人の出番 > 第114回 日本米穀小売商業組合連合会 理事長 長谷部喜通氏

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この人の出番

お米マイスターと料理店の提携事業 日本米穀小売商業組合連合会 理事長 長谷部喜通氏

全国の米穀小売店をまとめる日本米穀小売商業組合連合会(以下、日米連)は、全国団体の存在意義を発揮すべく、お米マイスター事業や小学校への出前授業など、次々と新事業を打ち出し推進してきた。その事業を発案し、実践してきたのが、2001年に就任した長谷部喜通理事長だ。08年にはその功績を讃えられ、旭日小綬章を受賞している。

日米連では、今年も新たな事業を開始する予定で、「異業種交流、業務用飲食店との信頼関係構築の取組」を掲げている。すでに来年度の新事業として検討しているのが、「お米マイスターの紹介するごはんの美味しいこだわり料理店」。日米連が誇るお米のプロ、お米マイスターが米を提供し、繁盛を続けている料理店を紹介するもので、他団体や企業とも連携し、新たな認定制度として今月にも、詳細を発表する予定だ。

長谷部理事長は新事業の狙いについて、「米穀店も価格競争に陥っている。ただ、スーパー等に追随しても勝ち目は無い。専門店として、どうしたら生き残ることができるか。業務用で、例えば中堅クラスの焼き肉、中華料理店の注文が決まれば、1カ月100kgほどを販売できる。家庭用だと、1カ月10kgのお得意さんとしても、それを10件とるのは大変なこと。地域の業務用を開拓すると、仕入れの面でもメリットがある。多くの量を売るようになれば、仕入れでもロット値引きが期待できる。売る方で儲けるのも大切だが、“利は元にあり”というように、仕入れメリットに繋がる」としている。

また、事業は一方向ではなく、双方向のメリットが重要とし、「料理店をサポートできるような事業にしていきたい。この店は米のプロから仕入れているというメリットを、ポスターなどを作ってアピールしていこうと考えている」と構想を語る。

現在は、お米マイスター専用のホームページも立ち上げており、先に掲げたマイスターが紹介する料理店を全国版で掲載している。

長谷部理事長はまた、「料理店と信頼関係を構築し、消費者、ユーザーの論理で相手をサポートすれば、我々の提案にも協調してもらい、強い関係を築くことができる。多少よそから競争が入っても、定着するはずだ。そうなれば、無責任な米を納入するわけにもいかず、生産者も含め、3者が得をする。事業をやるにしても、人が喜んでくれることをしないといけない」とし、組合員の期待を裏切らない事業の構築を考え、異業種も含めた人との交流から、日々学んでいるという。

長谷部理事長は今年84歳になるが、「トップは事業をしていく上では、一発勝負もあるし、継続するかどうかを常に考えないといけない。結果として、消費者、国民が支持する、そういう成果を出さないと成功とはいえない。終着駅は無い」と意欲は衰えない。(3/11)

長谷部喜通(はせべ・よしやす)
1943年愛媛県今治実践商業学校卒業。53年飯島商店精米部勤務、62年同上継承・米穀店開業。73年東京都米穀小売商業組合理事就任。92年日本米穀小売商業組合連合会理事就任。00年東京都米穀小売商業組合理事長就任。01年日本米穀小売商業組合連合会理事長就任。96年東京都知事表彰、00年農林水産大臣感謝状、08年旭日小綬章。