ホーム > この人の出番 > 第124回 サンヨー堂 代表取締役社長 宗像善昌氏

  • 新聞
  • 食品産業新聞
  • 日報
  • 大豆油糧日報
  • 米麦日報
  • 畜産日報
  • 酒類飲料日報
  • 冷食日報
  • 月刊誌
  • 米と流通
  • 麺業界
  • メニューアイディア
  • 出版物
  • その他出版物

この人の出番

身の丈に応じた施策で経営基盤強化へ サンヨー堂 代表取締役社長 宗像善昌氏

メーカー的機能を持った老舗の加工食品卸として知られるサンヨー堂。創業130周年を迎えた今年、新社長に就任した宗像善昌氏は「厳しい経済環境の中での船出だが、歴代の社長をはじめ、諸先輩の築かれた伝統と業績を汚すことのないよう、誠心誠意努力し、経営基盤の強化を図っていきたい」と意気込む。

食品流通業界は百貨店、チェーンストア、外食産業の売り上げの伸び悩みに象徴されるように、消費者の生活防衛意識は依然として根強いものがあると認識した上で、「自社の企業体質や、力の及ぶ範囲を認識しつつ身の丈に応じた諸施策を講じていく」と当面の経営環境についての方針を語った。

同社は、野菜缶詰の製造業でスタートしたことから、今日でも加工食品卸としては異色のメーカー的機能を具備している。「食品卸売業の生き残りの在り方として、規模の大小を問わず、特徴を持つこと、いわば得意分野の強化で存在領域を明確化することが肝要であろうと考えている。当社の場合は自社ブランドの缶詰などを基幹・戦略商品として位置づけている」と強調した。

サンヨー印を中心とする自社ブランド品は、関係会社・工場、そして販売先の支援を得た上で、生産から消費の段階まで、すべてのマーケティング活動を自分達でコントロールしている。「当然責任感覚も必要になる。創業以来の基本理念である品質本位はいつの時代も変わらないが、コスト競争の時代を踏まえ、グローバルな視点から最適な供給拠点体制の構築を推進することが必要」とし、三枝会長が専務・社長時代に、国内産を補う形で海外からの開発輸入を進めたことが、今日の布石に繋がっているとした。「食品業界の近年の最優先テーマである安心・安全と、信頼性の向上を前提として取組み、ブランド価値を一層高めていきたい」と今後の展望も語る。

缶詰に限らず、独自性のある商品企画と新製品の開発も積極的に進めていくが、「当然、高齢化や健康・簡便性、あるいは機能性志向への対応といったことも考慮する必要があろうかと考えている。そしてお得意先の収益向上に少しでも貢献できればというのが、自社ブランド品の最大の眼目」とサンヨー印に懸ける熱い思いを語った。

就任から3か月を経た感想を「挨拶で各地を廻っているが、直接会って話を聞くことの重要性を痛感している。各地域の市場性、商慣習など、状況の違いを把握し、今後の経営の糧としていきたい」と述べ、各地の卸売業、さまざまな業態の小売業との相互発展にも全力で取り組む姿勢を示した。

「特約のナショナルブランド商品はじめ、各メーカー商品の取り扱いについても、各社、各商品の情報・コンセプト等適格に把握し、売り場へのスムースな流通に努めなければならない。時には攻めの手法も採り入れた企画・提案型の営業活動を展開していく」と語り、兼務する営業本部長としての顔も覗かせた。(6/3)

宗像善昌(むなかた・よしまさ)
1946年生まれ、東京都出身。70年明治大学卒業、同年サンヨー堂入社。96年取締役(関東甲信越支店長)、02年常務取締役(関東甲信越支店長)、08年専務取締役(営業本部長)、10年1月から現職。
趣味はゴルフ。東京深川の下町育ちで祭り好き。