ホーム > この人の出番 > 第131回 東京都豆腐商工組合 理事長 平田久志氏

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この人の出番

豆腐組合に加入するメリットを明確に 東京都豆腐商工組合 理事長 平田久志氏

2010年5月の通常総代会、理事会により都内の豆腐店の団体である東京都豆腐商工組合の理事長に選任された。柳本恵三前理事長とともに1期3年間副理事長を務めたが、昨年9月に柳本前理事長が入院したため、その後は理事長代行として組合の舵取りを託されていた。

今回、正式に理事長に就任したが、組合員の減少、豆腐の需要減少など課題が山積している。常に「組合は誰のためにあるのか、何のための組合か」を念頭に組合運営に取り組んでおり、今期も組合員のためにまず何をすべきかを考える。

「時代の流れの中で、危機感を抱いている一人だ。危機を乗り越えるため、どんな努力をすればいいか、一生懸命考えている。浅学非才であり、皆さんの協力をいただき組合運営を行いたい。皆さんの知恵と考えをいただき、実行に移す番頭さんの役割をいただいたと考えている」と話す。

豆腐業界は、大手メーカーや量販店の市場シェア争いで価格競争が激化し、町店豆腐製造業者は売り上げが伸びず深刻な影響が及んでいる。その中でも、「この苦境を乗り越え事業を継続していかなければならない。組合員で情報を共有し、豆腐の拡販につなげ、製造小売の利点を活かし、創意工夫を凝らして活性化を図っていく」。

同組合は豆腐店、いわゆる町店の組合であり、共同購買事業も行い、組合員へ輸入大豆、国産大豆の安定供給を図っている。数年前までは1,000名を超す組合員が加盟していたが、現在では700名台と、ここ数年の減少が大きくなっている。この背景には、組合員の高齢化、後継者不足、量販店での低価格政策など様々な要因があると言われる。

「景気後退による消費不振で豆腐が売れない上に、スーパーの安売り路線に引き込まれ、厳しい経営に直面し、多くの仲間が廃業に追い込まれた。前期は心が痛む大変厳しい状況での組合運営だった」と振り返る。

その中で、組織強化は待ったなしの課題で、新たに「再加入推進プロジェクトチーム」を設置し、脱退者などの再加入を勧めていく。そのためには、組合に加入するメリットを明確にする必要があるとし、これらを文書にして読んでもらう。また、組合をPRするとともに、豆腐を町店で買ってもらう食文化を伝えていくため、ホームページを立ち上げる。これで町店から豆腐を買う消費者が少しでも増えることを期待している。

副理事長の前には、共同購買事業の配分大豆と国産大豆の価格を毎月、東邦物産と交渉して決める事業委員会の委員長を務め、大豆については一家言持つ。組合の大きな特長である共同購買の配分大豆(輸入大豆)では、GM(遺伝子組み換え)大豆の作付比率が上昇する中でも、東邦物産を通じ、品質の高いNON-GM(非遺伝子組み換え)大豆を確保し引き続き安定供給していく。(8/5)

平田久志(ひらた・ひさし)
1936年生まれ。1992年に理事に選任され、その後、共同購買の大豆価格を交渉する事業委員長を9年間、副理事長を3年間務め、今回、理事長に就任。自身では、墨田区京島で「三善豆腐工房」を経営する。近くには、今話題の東京スカイツリーが建設中で、今後、墨田区内の各所は観光客が多数訪れることが期待される。これまでは、地域のお客さんを対象にした店舗と車を使った移動販売が中心だったが、今後は、観光客向けの商品も考えることになる。墨田の豆腐店ならではの商品を開発し、ひいては豆腐の需要拡大につなげていく考えだ。