ホーム > この人の出番 > 第20回 製粉協会専務理事 門田正明氏

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この人の出番

麦制度改革、激変緩和は絶対必要 製粉協会専務理事 門田正明氏

2007年は製粉産業界にとってエポックの年となった。55年ぶりに麦制度改革が実行に移された。同時に世界穀物相場高騰に直面、輸入小麦の政府売渡価格も24年ぶりに4月平均1.3%引上げ、10月主要5銘柄全て10%引上げと、まさに堰を切ったかのように売渡麦価の高騰が始まった。


門田正明氏はこうした状況の中、07年8月に製粉協会専務理事に就任した。就任早々、売渡麦価の「価格変動制」に伴う10月期の協議・調整に関わった。そして、更に小麦相場高騰が続く中、2008年度の売渡麦価改定の協議を続けている。

 

08年度1回目の売渡麦価改定について、門田氏は「現在の小麦相場はまさに異常事態。価格変動制はマーケットの動きを国内の製粉メーカーに対する政府売渡価格に反映させるのが目的ですが、今やマーケット任せにできないほどの異常事態。こうした異常の時こそ、国の政策の出番です。それにより現実的に対応できるやり方を編み出さなければならない」と強調する。


製粉協会は11月29日、08年度1回目の政府売渡麦価改定について、1)改定実施時期を遅らせる、2)改定幅は極力小さくする――等を柱とする要請を農水省に行った。

 

門田氏は「11月、12月は、小麦粉二次加工業界が製品価格改定交渉を行っている最中。流通等の抵抗もあり、改定実施が早くて12月、さらに来年1月、2月にずれ込むケースも多い。中小の二次加工メーカーでは、価格改定すら十分に進んでいないと言われている。この時期に、次回の売渡価格の上げ幅等が出てしまえば、現在の交渉にすら悪影響を与える」として、次回改定額確定を年明けに延長するべく協議に当たってきた。

 

「製粉メーカーにしても、大幅な一気の引上げは対応困難。仮に20~30%引上げとなり、その一部が製品価格に転嫁できなかっただけで、製粉業界全体の経常利益額(約150億円)はあっという間に吹っ飛ぶ。激変緩和が絶対必要」ともする。


12月下旬には、一般紙が「4月大幅引上げ必至」の報道を行った。門田専務は「農水省とは、改定幅、改定実施時期について、来年1月以降も協議していくことで双方了解していたはず。なのに、あたかも4月実施が確定であるかのような報道がされた。報道には必ず震源地がある。農水省にも遺憾の意をお伝えしている」。

 

一方、製粉協会としても、今回の新たな麦制度の理解醸成、内容の周知徹底に力を入れる。「ホームページを早期に立上げ、消費者や一般の方に、国際相場に連動した国の売渡価格設定になっていることなど、正確な情報を発信していきたい」。このほか、安心・安全対応でも、小麦粉の賞味期限表示の裏づけとなる、保管試験を再度実施し、ガイドラインを作成するなど、時代適合の対応も着々と進めている。(12/27)

 

門田正明(かどた・まさあき)
1975年農林省入省、84年月経済企画庁物価局出向、99年食糧庁加工食品課長、2001年農林水産省大臣官房情報システム課長、03年7月北陸農政局長,05年独立行政法人農畜産業振興機構理事、06年8月退職。09年1月製粉協会顧問、09年8月製粉協会専務理事。