ホーム > この人の出番 > 第30回 ナックスナカムラ 代表取締役社長 田島真氏

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この人の出番

地位と実力ある強い会社に ナックスナカムラ 代表取締役社長 田島真氏

2月1日付で丸紅の食料部門長補佐からナックスナカムラの社長に。前社長の中村典正氏は代表取締役専務。二人三脚で低温食品の中間流通業をリードする。


社長就任の抱負について「ナックスナカムラは歴史と伝統のある会社であり、低温食品の中間流通では専業としてトップ。その意味でも私の責任は大きく、また、丸紅の中間流通としても、山星屋とナックスナカムラは核になる企業であり、その社長になったことは個人的に、プレッシャーと同時にやりがいを感じている。丸紅の基準で見るとこのクラスの事業会社のトップとしては若いが、その分も前例にとらわれず一生懸命に務めていく」。

 

ナックスナカムラだけの問題でなく、今の中間流通を取り巻く状況の中で問屋の舵取りは難しくなっているが、「丸紅では全体感のある人間がナックスナカムラの経営の舵取りをする必要があるという状況認識を持っており、今回のトップ人事になった。私は経営の舵取りを行うが、商社出身で問屋の社長として営業や仕入れ全般を見ることは難しい。そこで中村典正専務取締役と担当分担し、私が経営を、中村専務は営業全般と、お互い連携を取りながら進めることにした」と二人三脚の体制を説明する。

 

田島社長は、社長就任後に全国の支社支店を回ったが、「丸紅の主管部長時代には見えなかったことが二つ見えた」という。「一つは実業とはこういうことだと感じたこと。丸紅の時には数字面でとらえていたが、従業員の息遣いを直に肌で感じ、元気ある若い社員の現場の姿を直接知ることができた。もう一つは良し悪しではなく問屋の仕事は『杓子定規には運ばない』ということ」。

 

また、社長としてのミッションについては、「丸紅の中間流通の中核企業として、ナックスナカムラを低温度帯の中間流通業として地位と実力の備わった会社にすること。これは丸紅全体の川上を含めた食料、食品の流通戦略の上で重要な意味がある」。続けて「その実現のためナックスナカムラの経営をしっかり行う」と力強い。

 

ナックスナカムラの08年1月期の売上高(連結ベース)は1250億円で、前期の1140億円より110億円増収だった。今期(09年1月期)目標は1350億円。「100億円の増収は、チルド事業の拡大などもあるが、前期に行ったM&Aがフルイヤーで貢献することや、期途中で始めた新規事業がフルで1年間回ることなどが大きい。新規ビジネスも大切だが、今最も大事なことは既存ビジネスをきっちり固めること」と強調する。

 

また、次期の中期経営計画については「問屋機能の原点を見つめなおして策定したい。メーカーが作ったものを効率よく川下に流していくことが問屋の原点。物流機能だけでなく、リテールサポート、メーカーサポートを含めて問屋の機能を考えていく。


社長就任の2月1日付で社長直轄の2つのタスクフォースを立ち上げた。物流改革と業務改革の2つで、恐らくそれが中計の柱になる」。5月頃には新中期経営計画をまとめる意向だ。「これらを通じてナックスを強い会社にする」と決意を新たにした。(3/27)

 

田島真(たじま・しん)1957年生まれ。佐賀県出身。九州大学法学部を卒業し、81年に丸紅入社。丸紅食品部などを経て、04年に丸紅食品流通部長およびナックスナカムラ非常勤取締役に就任。07年4月丸紅食料部門長補佐。08年2月ナックスナカムラ社長。