6月26日付で日清製粉社長、日清製粉グループ本社常務に就任した。佐々木社長は「多くの方から大変な時に社長になったねと言われているが、決意を固め社業に邁進する考え」と強調する。
正式就任前の5月から挨拶回りを行ってきたが、「各地に非常に良いお客様が沢山いるということを改めて認識している。これらのお客様の期待に応えていくべく、社長として改めてやる気を出している」と決意も新ただ。
6月26日の就任時には社内で訓示し、「世界一の製粉企業を目指そうと呼びかけた」。これは2001年の日清製粉グループ分社時から掲げている目標だが、改めて社長としての気持ちを社員に伝えたという。
「世界一の意味は規模ではなく、中身として世界一の企業になるということ。特に、お客様から見て世界一の中身の製粉企業だと言って頂けることを目標にしていく。このため、全社で価値営業をキーワードに取り組んでいる」。
また、製粉トップメーカーとして、「小麦粉の新たな需要開拓に取り組み、業界に貢献していく」ことも重要視する。
そのためのバックボーンは技術力。「今後も世界的に見て高い技術力に更に磨きをかけていく。小麦粉は品質の安定が第一に重要。同時に提案力を持って営業に当たる。さらに、どこにも負けない生産性の高い会社として現場力を大事にしていく」と意欲は満々だ。
さらに、企業の社会的使命を果たすことの重要性も強調する。佐々木社長は「環境保全、社会貢献など総合的に努力して初めて世界一良い製粉企業と言って頂けると考えている」と言い切る。
当面の最大の課題は、08年10月期の政府売渡麦価の改定への対応だ。
改定交渉では「製粉、小麦粉卸、小麦粉二次加工業界とも前3回の価格改定を経て、大変難しい状況の中での改定となる。製粉協会でも農水省と協議を進め、算定式による計算から極力圧縮して頂くことを求め続けてきた」。
その結果、政府の総合経済対策との絡みもあって、算定ルールの計算上では平均23%の引上げとなるところを、主要5銘柄一律10%引上げまで、一定の抑制が図られた。
それでも4回連続の売渡麦価引上げには変わりはない。「製粉トップメーカーとして、ユーザー、消費者の方々に広く理解頂けるよう、全力を上げたい」と決意を語る。
また、環境整備継続の必要性も強調する。「08年4月期までは、行政による環境整備等もあって何とかクリアしているが、今回の状況は前3回より非常に厳しい。日本経済の減速、相次ぐ小麦粉二次加工品の値上げに続き、更に価格改定となるだけに、需要減退の懸念もある。消費者に一層の理解を得るためにも、行政による環境整備をお願いしつつ、製粉産業でも独自に理解を得る活動をしていく」。(9/4)
佐々木明久(ささき・あきひさ)
1948年生まれ。70年一橋大学経済学部卒、日清製粉入社。94年製粉業務部業務課長、97年製粉業務部副部長、98年取締役。01年分社化に伴い、日清製粉グループ本社執行役員、日清製粉取締役。04年日清製粉常務。07年10月日清製粉専務、日清製粉グループ本社上席執行役員。08年6月日清製粉社長、日清製粉グループ本社常務。趣味はゴルフ、読書。


