ホーム > この人の出番 > 第58回 MHDディアジオ モエ ヘネシー社 代表取締役社長 マークF.ベディングハム氏

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この人の出番

ブランド価値高め、個性持たす MHDディアジオ モエ ヘネシー社 代表取締役社長 マークF.ベディングハム氏

モエ ヘネシー アジア パシフィック(香港)の社長として95年からアジア・日本・オーストラレーシアを担当してきたマークF.ベディングハム氏は、9月1日付けでMHDディアジオ モエ ヘネシー社(日本)の代表取締役社長にも就任した。その間、サブプライムに端を発した世界的な景気の後退が進み、酒市場も大きく変わった。

 

バブル時代の日本を知るマーク氏は、「当時の日本社会には自信を感じられたが、最近はおとなしくなったと思う。市場自体も以前は高級品含め、スピリッツが大きく伸びていたが、今はシャンパーニュやワインが主流だ」と話す。また、接待向け商品の売上が落ちたのは、日本人のライフスタイルが多様化し、仕事・接待だけでなくなったことも要因のひとつだと分析する。

 

ただ、「市場的に落ちているとはいえ、ブランド力の高い弊社製品には潜在力がある」という考えから、具体的な戦略として、マーケットセグメンテーションを行い、販売先と協力関係を築くこと、商品の特性に合った飲食店に集中的に営業をかけることを上げ、同時に、スーパーなどの家庭用需要の強化も進める方針だ。

 

「そのためにも丼的なやり方ではなく、商品と客がフィットする場を見つけて売っていくことが大事だ。組織も見直すが、私はまずブランド力を大事にしたい」と、ブランド価値の強化に重点を置く。

 

中長期計画でも、「プレミアムクラスブランドは、1~2年先を考えないと結果が見えない」と、3年先を見据えた各商品のブランディングを強く出した。中でも、シャンパーニュ「モエ・シャンドン」とシングルモルト「タリスカー」に期待をかけ、各カテゴリーの中でリーダーシップを取れるブランドに育てていく。

 

また、コニャック「ヘネシーXO」では、安定的な業務用市場構築を目指し、プライベート需要へは「ヘネシーVS」を提案。スコッチ「ジョニーウォーカー」も、「青」を業務用、「黒」はリテールに重点を置くなど、ブランドとチャネルを考えた営業を展開する方針だ。

 

アジアとヨーロッパを頻繁に行き来するマーク氏が実感しているのは、「世界のお酒地図が変わった」こと。例えば中国は、「ヘネシー」の売上げがアメリカと並ぶ巨大マーケットとなった。今後に可能性を感じるインドにも会社を設立した。逆にシャンパーニュでは、香港、シンガポールが良い市場となっている。アジアだけでなく、ロシアや中南米、アフリカへもマーケットは広がりを見せる。

 

日本市場のウエイトは小さくなったとはいえ、まだイギリス、アメリカと並び世界のトップ5に入る。

 

同社では10月に関東営業部を本社ビルに移転させ、広告などを行うブランドマーケティング部と各チャネルへのプロモーションを行うトレンドマーケティング部の近くに置いた。今後は3部体制で、地域と顧客に密着した販促営業を行っていく。(10/23)

 

マークF.ベディングハム
1977年オックスフォード、セントジョーンズカレッジ卒、ジャーディンマセソン(香港)入社。78年同社(日本)へ出向。84年ワインズアンドスピリッツ部門副本部長。88年ジャーディンワインズアンドスピリッツ社社長。95年モエヘネシーアジアパシフィック(香港)社長。08年9月モエヘネシーアジアパシフィック(香港)社長およびMHDディアジオ モエ ヘネシー社(日本)代表取締役社長を兼任。