「コカ・コーラ」や「ジョージア」など、活発なマーケティング活動を行っている日本コカ・コーラ。メイ副社長にその戦略を聞いた。
――上期は「コカ・コーラ」に注目が集まりました
今年は「コカ・コーラ」にとって非常に良い年になりつつある。原点に戻ってコアユーザーである若年層のリクルートメントに特に力を入れ、プロモーション、広告、サンプリング、ブログ活動などを行った。モバイルを活用したプロモーションは非常に好評だった。
市場の多様化に合わせた3コークストラテジー(戦略)も成功の要因だ。基本はレッドコーク(「コカ・コーラ」)であるが、健康志向の人もいるので、男性用に「コカ・コーラ ゼロ」、女性用に「ノーカロリー コカ・コーラ」を展開し、トレードマークとして対前年比2ケタ成長を記録。各コカ・コーラのデザインや広告を分け、パッケージサイズを工夫しながら男性層、女性層、ティーンネージャー層に訴求した。その結果、市場が刺激されて伸長し、我々も満足する数字で伸ばしている。特に「コカ・コーラ ゼロ」は、当初の年間販売目標の約3倍まで期待できそうだ。
――下期に注力する「ジョージア」の市場環境は
コーヒーほど消費者が自分の好みに合わせられる万能な飲み物はほかにない。ブラックでも美味しいし、砂糖や牛乳の量を無数に変えられる。豆の種類も豊富、ローストの具合によっても味は変わる。これらを総合し、パッケージの要素を考えると市場は多様化してくる。だからこそ消費者はいろんなチョイスができ、それを反映し、日本市場で缶コーヒーは、02年と比べて現在約2倍までSKUが増え競争が激しくなっている。
――新製品「ジョージア ヴィンテージ レーベル」を発売したねらいは?
コーヒー通のための本格コーヒーとは何か。われわれにしかできないコンセプトで、魅力的な原料とは何か。そこで出てきたのが「蔵出し熟成コーヒー豆」だった。これまでコーヒーの世界では、新鮮さ、抽出時間を打ち出したものが多かったが、われわれはその逆に目をつけた。時間が経てば味が良くなるワインがあるのと同様に、時間をかけることで旨みが増すコーヒーが作れないかと考えて生まれたのがこの商品だ。
「ヴィンテージ レーベル」はジョージアの大きな柱のひとつとなってくる。同製品を通じて、もう一度、消費者に缶コーヒーの持つ素晴らしさを実感してもらいたい。ジョージアは今年から攻めに入る。積極的に新しいコンセプト、パッケージを通じて、圧倒的なリーダーにふさわしく市場を活性化していきたい。
――今後の戦略は
消費者の理解度がベースとなっている。その上でキーワードとなるのは、セグメンテーションだ。それはいわゆるチャネルにあった製品、パッケージ、プロモーションというものを追求していくことである。また、テクノロジーを活かした消費者とのコミュニケーションを増やしたい。テレビなどは、メーカーが顧客にワンウェイで伝えるものだが、今後は、インターネットや自動販売機を通じて、ツーウェイのコミュニケーションも強化していく。
(9/20)
ハロルド・G・メイ
1963年生まれ。オランダ出身。昨年10月から現職。趣味はキャンプや山登りなど多数。最近はテレビ番組や、インターネットのブログチェックなどでの情報収集が趣味と実益を兼ねているという。日本には15年以上滞在しており、流暢な日本語を話すが、「言葉は覚えても、ことわざや四字熟語など奥が深い」と語る。好きなことわざは「一将功成りて万骨枯る」。


