ホーム > この人の出番 > 第96回 日華油脂 代表取締役社長 門田茂氏

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この人の出番

ザラ場に特化した営業で存在感 日華油脂 代表取締役社長 門田茂氏

日華油脂の門田茂社長は、「ザラ場に特化した営業で存在感出す」と、同社の役割を強調する。ザラ場とは、株式用語で、通常の取引時間内に売買条件の合ったものからどんどん売買を成立させていく方式のことであり、転じて油業界では、一般な個店飲食店との小規模な取引を指す言葉になっている。

J-オイルミルズの常務執行役員を退任、6月29日付で日華油脂の代表取締役社長に就任した。門田社長は、日華油脂がJ-オイルミルズの別会社として存在する意義を、1,ザラ場に特化した販売組織の必要性、2,規模が小さいことを武器できる組織にする、3,J-オイルミルズグループのベテラン陣の活躍の場―と説明する。

J-オイルミルズが設立し5年になり、この間、同社内で様々な検討を行ったが、販売は連携するものの別会社でやっていくこととした。その理由として、まず第1に「ザラ場に特化した販売組織の必要性」を挙げる。

25兆円の外食産業を支えるのは、いわゆる一般ザラ場で、大手外食チェーンの構成比率は25%前後にすぎない、その他が個店飲食店になる。「この傾向は、日本人の食生活の要求水準が画一的なものに満足せず、『いろいろなものを食べてみたい』とのニーズが変わらない限りザラ場の重要性は変わらない。J-オイルミルズは全天候型営業体制で、あらゆるお客様のニーズに応えられる体制をとる。一方、日華油脂は従来からザラ場を中心にご愛顧いただいている。営業の力点もそこに置き、この基本的なスタンスについては堅持していく」とザラ場営業の重要性を強調する。

第2点は、「規模の小さな会社の強みを残すこと」。外食は個店飲食店が支えており、「JR東日本レストランで開発部門を担当した中での体験だが、個店飲食店の方は、美味しいものを提供してお客さまに喜んでもらいたいとの純粋な気持ちを大切にしており、逆にこうした使命感がないと3Kで働き続けるのは難しいとの感触を持った。そうした人に対する営業マンは、『ハイタッチ』で人間くさくなければならない。それをどんな組織ができるかだが、最前線の営業とトップの距離が近いこと、逆にいえば規模が比較的小さいことで、人間くさい仕事ができるのではないか」とし、規模が小さいことを、逆に武器に使える組織運営をする考えだ。

第3点は、「J-オイルミルズグループのベテラン陣を活かしていく場」とすること。「生え抜きの営業マンがいて、お客さんを長く担当し、深い関係を作っている。これは日華油脂の財産でありそれを維持していく。一方、J-オイルミルズのベテランが多数出向してきてくれる。J-オイルミルズでは、後進に道を譲るが、もう一度スタートするには、別会社がやりやすく、いきいきやってもらう」という。

この3点を踏まえ、「日華油脂の使命をセメントにたとえて、皆さんにお話している。セメントを固めるには、大きな石だけではできない。小砂利とか砂があって初めて強固なものになる。日華油脂は、外食産業の小砂利になり、隙間を埋めていく」とし、日華油脂に求められる役割を果たし、業界に貢献したいと抱負を述べる。(9/24)

門田茂(かどた・しげる)
1949年生、奈良県出身。74年中央大学法学部卒業、味の素入社、97年味の素東北支店長、01年味の素製油常務取締役、04年J-オイルミルズ常務執行役員、09年6月日華油脂代表取締役社長。