第60回全国味噌鑑評会、出品436点を審査、全体的に品質高く激戦

全国味噌工業協同組合連合会(全味)は24~25日、「日本一のみそ」を決める、第60回全国味噌鑑評会の審査会(審査長:柏木豊・東京農大教授)を全中・全味ビルで行った。

今回の出品数は前回に比べ29点増となる436点となった。今回は、60回記念として、これまでも設けてきた審査員長特別賞の枠を広げ、表彰する予定となっている。農水大臣賞などの審査結果は、後日発表され、表彰式は11月16日に鉄鋼会館(東京・日本橋)で行われる。

柏木審査長による鑑評会の記者説明会では、「今年の特徴は、『甘口みそ』と『赤色系・辛・粒』の区分で出品点数が増えていること。今年は夏の時期に涼しい日が続き、赤色系のみその色の付き具合が心配されたが、ほとんど影響がなく、非常に良い色調のみそが出品された。赤色系のみそは色が自然で品質として良いみそが増えてきていると思う。数年前は赤色の場合、色が強いみそが多かったが、最近は自然な発色で、品質も良い傾向となっている。『甘みそ』『甘口みそ』でも白色の発色が良くきれいだった。白色も自然な発色が傾向として見られ、品質も良くなっている。また、『その他』の区分では地域特産のみそや、玄米麹を使ったみそなど、新しいタイプのみそも出てきている。出品数も昨年と比べて、14点も多い36点が出品され、メーカーが新しい分野のみそを開拓しようする試みが見られ、今後さらにどんなみそが出てくるか、期待がかかるところ。全体的には品質の高いみそが多く激戦となっている」と説明した。

〈大豆油糧日報2017年10月27日付より〉