【輸入酒特集】09年通関累計 数量8%増、金額22%減 (02/08)
低価格化、さらに加速
本紙が毎年集計している2009年輸入酒の銘柄別数量ランキングがまとまった。世界同時不況の影響を受けた低価格化の流れが、先の見えない経済状況とデフレの進行で2009年はさらに加速。特に業務用市場においては、ナイトマーケットが壊滅的な状況の中、高額品を中心に厳しい状況が続いた。
一方、外食離れ、内食化が進む中、「家飲み」需要が増加し、家庭用市場はデフレスパイラルの中でも広がりを見せている。ランキングにおいても、ワインやビール類を中心に、流通系の直輸入商品や廉価な商品の台頭が目立つ。
財務省関税局が先月発表した2009年の酒類輸入通関実績でも、酒類全体の数量は8%増と、数量ベースでは前年以上に伸長したが、金額では22%減となった。円高であることを考慮しても、金額における落ち込みは大きい。
今年もこの傾向が大きく変わるとは思えないが、まず「価格ありき」という売り方は見直されるべきだろう。「安くて、おいしい」のは一消費者としてもちろん歓迎だが、お酒は生活必需品ではなく、豊かな時間を楽しむために飲むものだ。
ブランドの持つ世界観に裏付けられた奥深さ、世界各国で風土と共に育まれた歴史と文化を伝える確かな味。輸入洋酒だけが持つ魅力をもっと広くアピールできないものか。また、「モヒート」でラムが、「ハイボール」でウイスキーが活況を呈したように、飲み方の提案で消費者との接点を拡大するなど、新たな視点で積極的に輸入洋酒の価値観を訴求したい。
なお、2009年は、輸入洋酒の販売権移行が相次いだ年でもあった。本紙では、輸入元各社からの回答をもとにランキングを集計しているが、年度中に終売となった商品、もしくは新しく販売を開始した商品の輸入・販売数量を公表しない会社も多く、本紙の推定数量をランキングに反映させたことをご理解いただきたい。


