「特定技能」による新たな外国人材受入れの制度が4月からスタートした。昨年12月の臨時国会で改正出入国管理法が成立。農水省は関連省庁と連携して、出入国手続きや試験実施等の準備を急ピッチで進めている。

2月14日に開かれた第1回説明会には申し込みが殺到、1週間前に受付を終了した。定員を超える参加者を前に、外食業(給食を含む)を担当する新藤光明外食産業室長は、「制度初年度で検討中の部分や未決定の部分がどうしてもあり、情報が五月雨的になるが、できる限り分かりやすい情報提供に努める」としたうえで、制度概要と利用フローを説明した。

特定技能1号は、通算で最長5年在留が可能。昨年11月に外国人技能実習の対象職種に追加された医療・福祉施設給食製造を3年間修了した外国人が特定技能に移行する場合は、合計8年間在留できる。

業務は、外食業全般(飲食物調理、接客及び店舗管理)であり、原料の調達・受入れ、配達作業等の業務についても、日本人従業員と同程度であれば付随的に従事できる。「外食業」の範囲は幅広く、外国人受入体制のある企業であれば、レストランや食堂、事業所給食、学校給食、仕出し弁当、喫茶店でも業務は可能だ。

特定技能の制度は、生産性向上や日本人確保の取り組みを行ってなお人材不足の産業分野が対象となるが、「手作り感やホスピタリティといった外食業ならではの価値の創出や、状況に応じて臨機応変に作業内容を変える判断力が必要となることから、機械化による省力化にも限りがあり、外国人を含め人材を確保していくことが急務である」と受入れの必要性を説明した。

説明会の質疑応答では質問が矢継ぎ早に出た。「技能実習では従業員数で実習生の定員が定められていたが特定技能には人数枠の上限はあるのか」の問いに対しては「特定技能は即戦力なので制限は設けていない。ただし受入れ数が上限に近づき、特定の企業に過度に集中しているような場合には、変更する可能性がある」と回答した。外食業における5年間(2019年度~ 2023年度)の受入れ上限は53,000人となっている。

特定技能を持つ外国人のイメージについては「飲食店等における全般的な知識を持ち、現場のリーダー的な立場に育っていく素養がある人」と表現。国内試験は留学生アルバイトが中心に受験すると見込まれる一方で、「5年間、アルバイトと同じ仕事だけをする人材ではない」と強調した。具体的には「食品衛生に配慮した飲食物の取り扱いや調理及び給仕に至る一連の業務を担い、管理することができる知識・技能を有する人材」と補足して、有効な人材育成・人材活用を呼び掛けた。そのため、「ある程度のハードルを設けて、しっかりした人に入ってもらう仕組みが必要である」と説明した。人手不足が大きな問題になる中、同制度の運用に注目が集まっている。