冷蔵倉庫・食品・運送の3事業連携によるコールドチェーンに特色のある同社。食品部門では冷凍野菜を中心とした農産品のほか水産品を取り扱う。凍菜では一部ディスカウントスーパーで同社ブランド商品が取り扱われているが、事業の中心は業務用だ。この6月に食品部長に就いた五十嵐隆敏取締役は、海外産地の開拓と高付加価値アイテムへの領域拡大に意欲を示す。特にフルーツ分野の開拓に注力する考えだ。

前年度の凍菜事業の売上高はポテトを中心としたファストフード業態(FF)向け卸売を除くと、31億円と前年比微増。取り扱い数量は1万2,000t、FF向け8,000tを加えた合計数量は約2万tとなる。

原産国別に見ると、中国産が6割を占める。さといも、ほうれん草、インゲン、ブロッコリー、オクラ、レンコン--など約30品種、基本アイテムを押さえている。次いで米国、ニュージーランド、タイなど。

国産品は10~20%ほど。インゲン、ポテト、タマネギ、カボチャなど北海道産が中心で、一部九州産(ほうれん草)。オニオンソテーなど加工度の高い商品も長く取り扱っている。

昨年は北海道の台風被害によって国産ダイスポテトが供給不足に陥った。これに対応してNZ産を手当てした。中国ほうれん草、米国コーンも昨年は1.5~2倍と伸長した。

「当社が取り扱うオーソドックスな品目は価格競争に陥りがちだ。今期は高付加価値に踏み込みたい。これまでとは違ったアイテムに挑戦していく」

中国協力工場は8~10拠点を主力として運用している。昨年はさといもや葉物の価格が安定していたこともあり国内需要を取り込めたが、先を見据えた取り組みを今期、前進させる。中国産はクワイの取り扱いを開始。トレンドのパクチーや退色を改善した揚げナスも開発している。また「国内に根強いチャイナフリーへの対応という意味でも、現地工場が中国国内市場に目を向けつつある状況からも、産地開拓は急務」として、中国以外の産地・商品の開発に注力する。

例えばベトナムやタイ、インド。ベトナムではオクラやブロッコリー、パプリカの取り扱いを、タイでは軽加工品に領域を広げることを検討していく模様だ。

インドはマンゴーピューレの取り組みを始めており、そのほかの野菜も試験的に取り扱う準備に入った。「国民性の違いもあり、インドの事業化は簡単ではないだろうが、2~3年のスパンで考えていきたい」と話す。

特にフルーツは付加価値商材として「原産国を問わず注力する」考えだ。現在はイチゴの取り扱いがわずかにあるだけだが、関連会社に果汁・ジャム製造の日本果実加工を有することから、同社との連携により、フルーツ分野の競争優位性は十分に見込める。

「当社のコールドチェーンを絡めた総合的な提案も強みになる。海外はタイに冷凍倉庫があり、中長期的にその有効活用も考えていきたい」と倉庫物流機能を生かした展開も打ち出していく考え。将来的に三国間貿易の拡大も視野に入れる。

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