〈冷食の2018年3月期売上高は0.9%増の425億円〉
日東ベストは7月1日、前期業績や今期状況の社長記者会見を千葉・船橋市の営業本部で開催した。併せて春夏新商16品の試食会も行われた。

大沼一彦社長は「前期売上高は前期比0.4%増の524億4,900万円となり微増収減益となった。冷食では袋入り畜肉調理品が増加し0.9%増の425億6,400万円となった。今期は更なる競争激化、原材料価格や物流費高騰、燃料・電力等上昇の厳しい環境の中、加工技術部を新設して高品質実現を重要課題に販売力強化、お客様ニーズを捉えた商品開発、人手不足解消や生産効率向上を進めるための機械化を進め、売上高は3.9%増の545億円、営業利益58.2%増、経常利益43.6%増、当期純利益10億円をめざす」と述べ、次のように説明した。

2019年3月期の連結売上高は524億4,900万円で前期比0.4%増、営業利益は9億4,800万円で同30.8%減、経常利益は10億4,400万円で30.3%減、当期純利益は7億2,000万円で28.2%減となり、微増収減益となった。要因は原価率が上がり、電気・熱料、原材料等が高騰し、更に人手不足による人件費の高騰が続いた。特に人手不足では派遣・協力社員・パートなど今までの時間単価では集められない状況になっている。

前期の分類別販売状況では、冷凍食品は全体で0.9%増となった。内訳では、ひき肉加工品は山形工場のハンバーグが好調だったものの大口顧客のメニューアウトにより1%減、畜肉フライ品は大口顧客の生産の内製化が再び起こりトンカツや衣付け製品が減って4%減、袋入り畜肉調理品は人手不足による簡便化製品のニーズが強まり11%増、農産品も3%増、デザート類も3%増となり、前期比0.9%増の425億6,400万円となった。全体的には米飯類が順調に進展しているのが特長。

他に、日配食品は5.8%減の68億4,900万円と大きく前年を下回った。缶詰部門は逆に7.9%増の30億3,500万円となった。

また、販売分野別の売上状況(業務セクションの冷凍食品)では、「給食分野」は病院・介護施設分野が依然好調で伸びたが、学校給食で行事食の高額品を提供していたものが野菜の高騰により単価の安価なものに移ってしまいやや苦戦し、前期比1%増に留まった。惣菜分野は全般に商品導入が図られ2%増と伸長。外食分野は業態別の増減が強く、ここ数年は大口顧客を拡大してきたが、採用サイクルが1度飛んでしまった影響で1%減となった。

今期は、景気は緩やかな回復傾向が見込まれるものの、消費増税による個人消費の動向が不透明だ。競争激化の他、原材料価格や物流費、電力等のエネルギー費、人手不足による人件費の上昇が懸念され、環境は引き続き厳しい状況が続く。これらを背景に、今期は加工技術部を新設して高品質実現を重要課題に販売力を強化、お客様ニーズを捉えた商品開発、機械化による生産効率の向上を進め、売上高545億円(前期比3.9%増)、営業利益15億円(58.2%増)、経常利益15億円(43.6%増)、当期純利益10億円(38.8%増)を見込む。

今期は特に大きな設備投資は行わない。人手不足の厳しい状況にメーカーとして生き延びるためには高度な品質の実現が必要で、更なる技術が大事と考え加工技術部を新設した。従来の開発部と連携した形で進めていく。

今期の大きな課題としては、まず商品の値上げを認めていただきたい点だ。いかに販売がご説明を繰り返し理解をしていただけるかにかかっている。そしてまた生産効率の向上も重要だ。今期の冷食では3%増を見込んでおり、値上げ効果となる。焼き菓子も好調で、その商品価値から扱いやすい価格にする。学校給食分野では2つのフレンズシリーズ(デザートとミール)も拡大していく。人手不足のために総合的なラインづくりなど機械化を更に進める。

今期4~6月の状況は、4月は他の多くのメーカー同様、出足良くスタートした。その反動が6月も引き続いている状況で、売上としては4月に引っ張った分でトントンとなった。今後は値上げと機械化が大きなポイントとなる。

6月26日の株主総会及び取締役会で内田真帆子が常務取締役に昇任した。これまで健康事業部長として病院・施設分野に特化していたが、今後は営業企画部長として注力していく。

〈冷食日報 2019年7月2日付〉