尾家産業「2021年秋季提案会」東京会場を開催、トータルテーマ「BOOM」にメーカー131社が出展

「やさしいメニュー」コーナー
尾家産業は11月10日、東京・平和島の流通センター(TRC)で「2021年秋季提案会」東京会場を開催した。東京会場では、コロナ禍の影響で2020年1月の春季提案会以来の開催となった。

今回はメーカー131社が計3,984品(うち新商品330品)を出展(※開催会場減により若干変更あり)し、約600人が来場した。トータルテーマは「BOOM(ブーム)」とした。「人気が出る・急上昇・急成長」を意味し、その意図としては、「新型コロナとの共存、新型コロナが去った後の“新時代”に、人気急上昇の商品、メニューを予測し、いち早くお客様にご紹介する。コロナを機に衰退ではなく、成長する“食”の魅力をお届けする提案会を目指す」としている。特別企画として、鍋メニュー提案「鍋グランプリ」コーナーおよび特別な日に向けた「記念日メニュー」コーナーを展開した。

「鍋グランプリ」コーナーでは、2021年度のトレンドを踏まえた秋冬の定番「鍋メニュー」の提案と、鍋商材を使ったアレンジメニューを提案。会場では、冷凍の「燦宝夢長芋とろろ北海道産長芋使用」を使った「鍋つゆアレンジ簡単とろろ焼き」などを試食に供していた。

「記念日メニュー」コーナーでは、「記念日だけは外食を」という動きを捉え、誕生日・ハロウィン・クリスマス・バレンタインといった記念日メニューを、外食のみでなく、中食(テークアウト)、ヘルスケアフードの業態別に提案した。

毎回展開している「やさしいメニュー」コーナーでは、take out(テークアウト)とvegetable(野菜)をかけ合わせた「Take Vege」と題した提案を実施。コロナ禍でテークアウトの需要が拡大する中、健康維持に欠かせない野菜を1/3日分採り入れながら、経時変化に強く、時間が経っても美味しいメニューを紹介した。また、関心が高まっている「プラントベースミート」商品を集めたコーナー展開も行った。

「プライベートブランド」コーナーでは、新商品を中心に同社PBを紹介。担当者によれば、外食が不調な中でも中食向けのミンチカツ、チキンカツといった揚げ物類や、老健施設でも便利に使える冷凍野菜類が好調に推移しているという。

なお、今秋の提案会は8カ所での開催を予定していたが、コロナ禍の影響で中止・延期が続き、今回の東京会場は9月14日開催予定から延期しての開催となった。コロナ感染大幅拡大前の8月19日に開催した広島会場、9月22日開催予定から延期して11月25日開催予定の新潟会場と合わせて計3カ所での開催となる。

〈厳しい中でもヘルスケア・中食・プライベートブランドが伸長〉
開場前、朝礼であいさつした尾家亮会長は「緊急事態宣言が解除されたものの、まだまだ外食市場は戻っていないが、これからに期待したい。久々の提案会を活用し、もとの実績になるよう目指したい。2年あまり苦労の連続だったが、ようやく光が見えてきた。お客様からも提案会を楽しみにしているという声を頂いており、(メーカーの)皆様の商品をPRし、メニューに採り入れていただくよう提案したい」など話した。

尾家産業 尾家亮会長

尾家産業 尾家亮会長

 
また、坂口泰也取締役営業本部長は「先ごろ(11月8日)発表した上期業績は厳しいものだったが、厳しいばかりではなく、ヘルスケア、中食、プライベートブランドといったカテゴリーは大きく伸びた。また、コロナ禍の中で前年割れが続いた宿泊施設ルートが、10月単月ではようやく前年を超えた」など話した。
 
〈冷食日報2021年11月12日付〉