米久、高級中華「大龍」牛肉のオイスターソース・海老ニラ饅頭発売、3年ぶり新商品で初のレンジ調理対応/2022年春・家庭用冷食新商品

米久「牛肉のオイスターソース」
米久は、2022年春の新商品としてコンシューマ品で新商品15品・リニューアル品16品の計31品、業務用で新商品4品・リニューアル品1品の計5品を発売する。今春は「米久らしさ」を発揮することを目指し▽独自性・新提案▽既存ブランド強化▽SDGs への取り組み――の3つのテーマに取り組んだ。16日、オンラインで新商品発表会を開いた。

より具体的には、この3テーマに即し〈1〉冷凍食品ラインアップ強化〈2〉「家飲み」需要への新提案〈3〉「節約」・「簡便調理品」への提案〈4〉トレンド(健康・エシカル消費)〈5〉ブランドラインアップの強化――に沿って商品を投入する。

うち、〈1〉に対応して、コンシューマ向け(家庭用)冷凍食品は新商品3品・リニューアル品2品を3月1日、発売する。

本格的な中華料理を冷凍食品で再現した「大龍」シリーズからは、3年ぶりとなる新商品2品を電子レンジ調理対応で新たに発売。また、既存品2品も電子レンジ調理対応品としてリニューアルする。同シリーズは、中華に特化した米久デリカフーズの静岡県内の国内工場で製造。蒸気釜ではなく180℃以上になる直火釜を使った高温調理で専門店の味を再現している。

玉井広之加工食品事業部長兼マーケティングユニットユニットマネージャーは「コロナ禍の中、高級中華・大龍シリーズの支持が高まったが、レンジ調理対応品が欲しいという依頼が多かった。同シリーズはおいしさへのこだわりから、これまで電子レンジ調理のスペックではなく、開発陣も悩んでいたが、ようやく電子レンジ調理でもそん色ない出来に仕上げられた。もう一度同シリーズを訴求していきたい」など話した。

新商品「牛肉のオイスターソース」(185g)は、ハンバーグ以外では冷食市場に少ない牛肉メニュー。牛もも肉に衣付けをし、オイスターソースとしょう油ベースのコクのあるタレで味絡み良く仕上げた。彩り鮮やかなズッキーニ、ヤングコーン、パプリカも使用。

「海老ニラ饅頭」(4個172g)は、海老の食感とニラのうま味のバランスにこだわった大きな海老ニラ饅頭。本格的な中華点心で使われる澄麺皮(ドンミピー)を独自にアレンジした皮を使用。レンジ調理のほか、フライパン蒸し焼きでもちカリ食感に仕上げることもできる。

また、既存品2品を電子レンジ対応パッケージにリニューアル。「海老チリ」(160g)はプリッと大きな海老を使用し、新たに隠し味として「チューニャン」(米を米麹で糖化させた甘味ある調味料)を配合した。「黒酢酢豚」(180g)は自社ブランド豚「六穀豚」の唐揚げを使用。黒酢とリンゴ酢をブレンドしたまろやかなタレとからめた。

米久「大豆のお肉で作ったガパオライスの素」

米久「大豆のお肉で作ったガパオライスの素」

家庭用冷凍食品の新商品もう1品は「AIRMEAT」シリーズの「大豆のお肉で作ったガパオライスの素」(180g)。「鶏ひき肉」をイメージさせる大豆ミートを使用。バジル・ガーリック・メースの香りとピリッとした辛さをアクセントに、オイスターソースと魚醤は使わずガパオを再現した。
 
タイ料理のガパオはアレンジ性が高いメニューで、アレンジを楽しんでもらいたいという思いから、商品名を「素」としたという。
 
「AIRMEAT」シリーズは、大豆たんぱくをベースに、畜種ごとに味や食感を再現したシリーズで、既存5品を展開し、今回の発売で計6品となる。
 
玉井事業部長は「伊藤ハム米久ホールディングス全体として代替肉商品に取り組む中、市販用冷凍食品は米久が担い、AIRMEAT として展開している。代替肉市場はメーカー各社が参入しているものの購入頻度は著しくなく、数字もまだまだだが、今から供給・普及していくことが重要と取り組み、商品も拡充している。現時点では消費文化に少しでも変化を与えられれば良いと思っている」など話した。
 
〈冷食日報2022年2月17日付〉