ウイスキーに押され気味だったスピリッツ市場が、昨年から勢いを増している。各カテゴリーのトップブランドを見ても、ジン「ビーフィーター」が12%増、ラム「バカルディ」3%増、テキーラ「クエルボ」11%増と、いずれも着実に伸長。ウォッカ「スミノフ」は微減となったが、同ブランドの新しいシグニチャー「スミノフレモネード」に使う「スミノフコンク」が3割増となっている。

伸長するブランドに共通するのが、新しい飲み方提案だ。ジン「ビーフィーター」の"肉専用サワー"「ジントニック」(ジンと肉)や、ウォッカ「スミノフ」の「スミノフレモネード」、テキーラ「クエルボ」のトニック割り「テコニック」、ラム「バカルディ」の「ラムハイ」など、バーで飲むものと思われていたスピリッツが、MOT業態から居酒屋へと広がっている。

RTDが若年層や家飲み需要を取り込む中、RTD感覚で愉しめながら、「本格感」や「プレミアム感」も併せ持つこれらの「カクテル」はオペレーションもシンプルで、さまざまな業態にマ
ッチする。

「ハイボール」の例を挙げるまでもなく、食中酒提案や居酒屋展開などを通して、ブランドの接点を広げ、点を線に、線を面に広げていくことで、確実に需要は広がる。

勢いに乗るホワイトスピリッツに比べ、リキュールカテゴリーは話題も少なく、前年並みか微減といったブランドが多い。

だが、アサヒビールが9月からの「カンパリ」「アペロール」発売を機に、大規模なキャンペーンをスタートさせることから、新たな流れが生まれそうだ。

リキュールとして認知度トップクラスを誇る「カンパリ」では、定番の「カンパリソーダ」をはじめ、世界ベストクラシックカクテルランキング2位の「ネグローニ」をプッシュ。「アペロール」では、イタリアで絶大な人気を誇る「アペロール スプリッツ」などの提案で、MOT業態だけでなく、居酒屋へも展開。料飲店から小売りへと間口を広げ、前年数量(本紙推計47,000c/s)の1.5倍超を目指す。