「Makuake」酒類関連 2021年応援購入金額トップは東亜酒造「羽生蒸溜所復活」〈「新しい売り方」を見る〉

「Makuake」酒類関連2021年 応援購入金額1位の東亜酒造「羽生蒸溜所復活」
“アタラシイ”ものや体験の応援購入サービス「Makuake」は、ここ数年のうちで一層酒類業界でも広く活用されるようになってきた。

中小企業が新規事業立ち上げに伴う資金を獲得するために使用されているというイメージが強かったが、最近では中小企業も大手企業も革新的な新商品をテスト的に販売したり、より消費者の声を近い場所から聞くためのツール、プロモーションの一貫として活用する側面が強くなっている。

本紙「酒類飲料日報」では、「Makuake」の酒類関連案件の「応援購入金額トップ10」と「サポーター数トップ10」の聞き取りを行った。本紙読者でも今後使用を予定している企業も多いと思われるが、プロジェクトを成功させるためのヒントとして活用してもらいたい。

「Makuake」の特徴は、「単に商品を購入するのではなく、作り手の想いやこだわり、背景を知りながら、共感しお金を払う“応援購入”という新しい買い物体験ができるサイト。作り手は『Makuake』を通じて新たなファン層の獲得やプロモーションにつなげている」と同社。

「Makuake」の2021年の酒類関連プロジェクトで最も応援購入金額が多かったのは、埼玉・東亜酒造の「清酒造り400年の東亜酒造が羽生蒸溜所復活!記念のウイスキーニューポットを販売!」で、金額は2622万1360円(目標比2622%)、同プロジェクトは「サポーター数」でも同年2位(1426人)となっている。

2位は北海道箱館醸蔵の「北海道・道南エリアで約35年ぶりに新たな酒蔵『箱館醸蔵』が誕生。限定日本酒発売!」で2340万3000円(目標比780%)、3位は久米仙酒造の「【世界のウイスキーに挑戦状】3つの熟成を掛け合わせた希少なライスウイスキー誕生」で1571万9010円(目標比1571%)。なお、金額が1000万円を超えたプロジェクトは以上の3つ。

箱館醸蔵のプロジェクト「北海道・道南エリアで約35年ぶりに新たな酒蔵『箱館醸蔵』が誕生。限定日本酒発売!」(Makuake)

箱館醸蔵のプロジェクト「北海道・道南エリアで約35年ぶりに新たな酒蔵『箱館醸蔵』が誕生。限定日本酒発売!」(Makuake)

「サポーター数」では、金額2位の「箱館醸蔵」のプロジェクトがトップで1694人、2位は金額1位の東亜酒造、3位は「【限定製造】生産者の想いを叶える本格里芋焼酎。ニッカさつま司蒸溜蔵の新たな挑戦」で756人が購入した。
 
上位に入ったプロジェクトの傾向を見ていくと、ある程度酒類の知識がある消費者に対して期待感を提供できる「実験的な取組」であることや、新たな名物を誕生させるような「地域密着型の取組」などが強く応援される傾向にある。また、各ページでプロジェクトの説明をきっちりと行い、共感を得ることも重要な要素の1つだろう。
 
プラットフォームを運営するマクアケ社は昨今の状況について「コロナ禍で生まれた “応援消費”という行動の流れともマッチし、酒類ジャンルのプロジェクト数も着実に増え、様々なチャレンジが生まれた。また、長引く新型コロナウイルスの影響により続く“家飲み”のニーズに合わせて容量や構成に工夫をした取り組みや、ウイスキーや焼酎など比較的高単価な嗜好品へも注目が集まっている」としたほか、「中小メーカーにとどまらず、サントリー様(250ml飲みきりサイズの本格缶ワイン“ONE WINE”)や月桂冠様(日本酒を進化させる実験“ GekkeikanStudio”)など大手酒類メーカーもプロモーションやテストマーケティングを目的として活用することが増加した」としている。

サントリーのプロジェクト 250ml飲みきりサイズの本格缶ワイン“ONE WINE”(Makuake)

サントリーのプロジェクト 250ml飲みきりサイズの本格缶ワイン“ONE WINE”(Makuake)

2021年「Makuake」の酒類関連案件の「応援購入金額トップ10」「サポーター数トップ10」(集計:酒類飲料日報)

2021年「Makuake」の酒類関連案件の「応援購入金額トップ10」「サポーター数トップ10」(集計:酒類飲料日報)

〈酒類飲料日報2022年4月22日付〉