東京食肉市場開設50周年記念式典・祝賀会、500人が参加し盛大に開催

東京都中央卸売市場食肉市場開設50周年記念式典(記念事業実行委員会:小川一夫実行委員長)が25日、港区高輪のTKPガーデンシティ品川で盛大に開かれた。式典には140人、その後の祝賀会には約500人が参加した。会場には、50年前の写真(写真㊤㊥)も掲げられ、参加者は当時の状況を振り返っていた。

実行委員会を代表して小川実行委員長(写真㊦)は、「東京食肉市場は昭和41年(1966年)12月に開設され、以来、幾多の困難を乗り越えてきた。平成3年(1991年)の牛肉自由化による牛取扱の伸び悩み、平成13年(2001年)の国内でのBsE発生による消費の落ち込み、平成23年(2011年)の食肉の放射性物質汚染など、50年の道のりは決して平たんではなかった。その中でも、首都圏の食肉流通の一大拠点として、全国建値市場として、極めて重要な機能を果してきた。関係者からは日本一の食肉市場として高い評価と厚い信頼を得ている。これも関係者の支援と、各地から優秀な肉牛・肉豚を出荷していただいている生産者の尽力の賜物。本日、感謝状を授与される関係者、団体、出荷者の皆さんの貢献がなければ今日の東京食肉市場の繁栄は無かった。近年、食肉市場を取り巻く環境は大きく変化し、消費者の食の安全への関心の高まり、食生活の多様化、衛生基準への対応など、食肉市場として時代のニーズに合った対応が必要になっている。50周年を節目に、新たな出発点としてさらなる発展へ全力を尽くしたい」とあいさつした。

また開設者を代表し、東京都の村松明典中央卸売市場長は、「昭和41年の開設以来、安定的に食肉を供給することで都民の食生活の充実に貢献してきた。国内の食肉流通の安定化と、生産者にとっても品質を適正に評価する場として不可欠となっている。市場としても市場総合ビル、センタービルの建設、と畜解体ラインの改修を進めるとともに、O157やBsEへの対応、放射性物質全頭検査など、その都度、必要な対策を進めてきた。こうした対策を迅速かつ着実に実施できたのも、関係者の皆さんのおかげと感謝している。現在、衛生管理の国際基準であるHACCPの義務化を見据え、市場関係者が連携してハード、ソフトの両面から衛生管理の充実化に取組んでいる。今後も、都と市場関係者が一体となって安全、安心な食肉供給へ取組んでいく」と、都と関係者が一体となって苦難を乗り越えてきたことを強調した。