17年の牛肉生産3.1%増、去勢牛価格は113ドル前後に低下-UsDA予測

米国農務省(UsDA)が15日に発表した食肉需給見通しによると、17年の牛肉生産量は前年比3.1%増加、これにより去勢牛価格は前年を下回る100ポンド当たり109~116ドルを予測している。また輸出は6.5%増の27億1,500万ポンドを見込む。豚肉生産量は、年間で4.9%増の261万7,000万ポンドを予測している。豚生体価格は年間では前年を下回ると見込むが、17年第1四半期は16年12月から国内・輸出需要とも強いことでカットアウト価格が上昇しており前年価格を上回るとしている。

[牛肉]農業統計局の1月末の発表によると、子牛を含む牛の総飼養頭数は16年比約2%増加した。テキサス州で50万頭、ミズーリ州で25万頭、オクラホマ州で20万頭、カンザス州とコロラド州でそれぞれ50万頭増加するなど27州で増加した。また、2017年のと畜頭数は、2016年後半と17年上半期に導入される牛が販売に回ることで増加、生産量では第2四半期に7.4%増、第3四半期に3.6%増と前年を上回り、年間では3.1%増を予測している。これは価格に影響し、生体価格は前年に比べ低下し、第2四半期は前年の127.7ドルに対し110~116ドルに低下、年間では前年120.9ドルが109~116ドルに低下すると予測している。

一方、牛肉輸出では、16年12月は前年比30%増加した。これにより16年は12.6%増の25億5,000万ポンドとなった。日本、韓国、台湾などアジア向けが伸びたもの。17年についても引き続き増加し6.5%増の27億1,500万ポンドを予想。

[豚肉]2016年後半の豚肉需要の急増と、12月、17年1月の予想を下回る生産の伸びによりカットアウト価格は予想を上回って推移している。これは12月の国内需要と輸出需要が強いにもかかわらず、祝日の関係でと畜日数が少なかったことが要因としている。生産予想では、第1四半期が3.0%と増加幅は縮小も、第2四半期は6.8%増、第3四半期は5.2%増、年間では4.9%増の261億7,000万ポンドを予測している。豚生体価格は、第1四半期はカットアウト価格の上昇もあって前年の44.6ドルから48~50ドルに上昇も、第2四半期以降は前年を下回って推移し、年間では前年46.2ドルに対し42~45ドルを予測している。16年の輸出は4.5%増の52億3,300万ポンドとなった。17年についても第1四半期が5.1%、第2四半期3.0%と増加傾向で推移し年間では4.0%増を予測している

[鶏肉]生産量は、16年は1.6%増加し、17年は第1四半期に1.9%増、第2四半期に1.9%増、17年合計で2.1%増の415億2,500万ポンドと、増加傾向で推移すると予測している。鶏肉価格(ポンド当たり)は第1四半期が前年の84.6セントに対し82~84セントとわずかに低下を予測、第2四半期も93セントから83~89セントに低下すると予測している。輸出は16年合計で5.2%増加し、17年第1四半期は5.5%増、第2四半期も7.7%増を予測している。