デンマークのラーセン環境食糧大臣が来日、農業理事会日本事務所を表敬

デンマーク王国のエスベン・L・ラーセン環境食糧大臣が来日し、6日にデンマーク農業理事会日本事務所を訪問し、小野澤鐵彦駐日代表から同理事会の役割、豚肉など日本市場の動向を聞いた。ラーセン環境食糧大臣は、日本事務所設立50周年に当たりお祝いの言葉を述べ、小野澤駐日代表に記念品を贈呈した。また、デンマーク農業理事会のカレン・ヘックラップ理事長は、「日本事務所は1967年に設立され、今年で50周年を迎える。98年には小野澤氏が代表に就任し、デンマーク産ポークやチーズのプロモーションに重要な役割を果たしてきた。日本事務所は小さい事務所だが、デンマークの農業にとっては、対日向けの窓口として重要な役割を果たしている。特に豚肉に関しては、年間約35億クローネの売上に寄与している」と述べ、小野澤代表に記念品を手渡した。

日本事務所には、活動の中心であるDANIsHキャンペーンにより「DANIsHマーク」が表示された製品、メニュー、ポスターなどを集めて展示し紹介したが、ラーセン環境食糧大臣は一つ一つ手に取り日本市場での活動の成果を実感していた。

また、ラーセン環境食糧大臣は、記者の質問に答え、当日11時に農水省の山本有二農水大臣を表敬したことに関し、「デンマーク、EUとしては日本との間のトレードのネゴシエーションを、EPA、FTAに限らずに前に進めるというのが立場だ。これに時間をかけて不必要に浪費すべきではない。自由貿易の堅持のためにも、可及的速やかに何らかの合意をしなければならないと、山本大臣に強調した。日本とデンマークの2国間協議では、2014年に環境や食料・農業を含めた戦略的パートナーシップの設立で合意しており、2017年(今年)の外交関係開設150周年を機に、さらに緊密な連携を強化していくことにしている。また、大臣としてワールドフードサミットを8月にコペンハーゲンで開催することにしており、今回、山本農水大臣の参加を要請した」と、EU日・EPAの早期合意を山本農水大臣に強調したことを明らかにした。