2015年の畜産生産額7.1%増3兆5,678億円-農業・食料関連産業経済計算

農水省は28日、2015年(平成27年)の農業・食料関連産業の経済計算をまとめた。今回から従来の年度ベースの数字から暦年ベースに集計を変更した。これは内閣府などのデータと整合性をとったもの。また14年の確定値と15年の概算値の2年分の数字を公表した。

それによると、2015年の農業・食料関連産業の国内生産額は111兆8,479億円で4.1%増加した。これは全経済活動の11.2%を占める。部門別には、農業林漁業が5.1%増の12兆1,974億円、食品製造業が1.6%増の36兆5,253億円、関連流通業が9.4%増の31兆5636億円、外食産業が2.8%増の27兆8,526億円だった。

農林漁業のうち農業生産は5.0%増の10兆4,009億円。農業生産のうち畜産部門の国内生産額は7.1%増の3兆5,678億円だった。品目別には、肉牛は16.2%増の9,821億円、肉豚は2.0%減の6,272億円、肉鶏は4.9%増の3,594億円となった。肉牛は、引き続き出荷が減少し枝肉相場が高値で推移していることで増加。肉豚は、前半はPEDの影響で高値も、出荷が回復してきた秋口以降、相場が急落したことで前年を下回った。

15年の食品製造業の国内生産額は1.6%増の36兆5,253億円となった。食肉(各食肉と副産物)は牛肉相場の高値で6.3%増の2兆3,472億円となった。しかし、食肉加工品は11、12月にWHOの影響を受けたことで0.5%減の8,985億円と減少した。