2Qの牛肉生産は66.4億ポンドに上方修正、豚肉は62.7億ポンドに下方修正

米国農務省(UsDA)が17日に公表した食肉需給予測によると、17年第2四半期の生産量は、牛肉が前年同期比7.3%増の66.4億ポンドとなり、前月予測から3,500万ポンド上方修正した。同期の豚肉生産量は同5.2%増の62.7億ポンドと5千万ポンド下方修正されている。鶏肉生産量は前月予測と変わらず、同1.9%増の104.5億ポンドとなっている。

[牛肉]16年下半期のフィードロットへの導入頭数が多かった影響で、第2四半期の牛肉生産量は前年同期よりも7.3%上回るとみられている。1頭当たりの平均枝肉重量の増加も増産に寄与している。ただ先月末以降、牛肉卸売価格の下落によりパッカーの収益が圧迫されつつあり、肥育牛価格の下げ圧力となっており、第2四半期の去勢牛価格は100ポンド当たり117~121ドルと前年同期より9ドル前後安値となっている。生産増加に伴う牛肉価格の低下は海外市場での輸出競争力を高めており、2月の輸出量も前年同月比19.3%増の2.6億ポンドに上り、輸出量のうち84%を日本、韓国、メキシコ、カナダ、香港に輸出している。第2~3四半期の輸出もそれぞれ9.5%増、7.7%増となる見通しだ。

[豚肉] UsDAが先月公表した3月1日現在の全米豚飼養頭数によると、12~2月期の分娩母豚頭数が2.8%増、離乳子豚頭数も4.2%増加しており、飼養頭数の増加推移とともに下半期の豚肉生産の大幅な増加を示唆している。とくに第3四半期の生産量は、繁殖用豚の増加と一部パッカーの新工場の稼働によって前年同期比5.1%増の64.1億ポンド、さらに第4四半期は、過去最高の70.2億ポンド(前年同期比5.5%増)に達する見込み。このため、100ポンド当たり豚生体価格は、第3四半期に43~47ドル、第4四半期は36~38ドルとわずかに下回ると予想されている。

[鶏肉] 2月の鶏肉生産は前年同月比1.8%増の32億ポンドに上っており、3月の生産も前年実績を上回ると予想されている。ふ化場に送られるブロイラー用種卵は増加傾向にあるものの、昨年下半期からふ化率が低下していることで生産が相殺されている。このため17年各四半期の鶏肉生産量は前月予測と変わらず、2~3%程度増加すると見通されているが、第2四半期の鶏肉価格は1ポンド当たり91~95セントと上方修正された。各四半期の鶏肉輸出量も前月予想と変わらず。