今月上旬に入船予定だったカナダ船の機関室火災に伴う国内輸入チルド豚肉の需給への影響は、末端消費の不振もあり、連休明け直後はさほど影響を及ぼすものではないとみられていた。だが、その他の便も航海遅延で通関遅れが生じており、ここにきてカナダ産チルド在庫はタイト感が強まっている。

関係者によると、火災発生でシアトル港へ曳航された本船(MOL PRESTIGE V.048W)の豚肉の積載量はコンテナ50本といわれる。これにはフローズン玉も含まれるが、全体で1千tの貨物の入船の穴が生じたことになる。シアトル港ではドライ貨物については代替船による積載が予定。だが、リーファーコンテナは陸上電源に接続されているものの、今後の取扱いは未定のもようだ。いずれは、日本に向かうとみられるものの、すでにチルド貨物は賞味期限も過ぎてしまうことから、各社どのように取扱いをするか思案している状況だ。

もともと輸入チルド豚肉は、昨年12月まで3万t台を超える輸入が続き、供給過剰となっていた。このため、3月決算も控え輸入各社は1月後半から入荷を絞ってきており、末端消費がさほど良くないなかで市中在庫も“適正化"してきた。だが、入船スケジュールの遅れが生じたことで、カナダ産チルドはバックスやテンダーをはじめ各パーツで在庫は締まっている。もっとも、MOL PRESTIGE 以外の貨物は翌週遅れで他の貨物とダンゴになって入ってくるため、今後、極端なひっ迫はないとみられる。USチルドはベリーなど比較的在庫があるほか、国産生鮮物も全般的に荷動きが強くはないため、チルド現物の唱えも大きな変動は生じないものとみられる。

〈畜産日報 2018年2月23日付より〉