〈兵庫県産親鶏を使った「鶏屋のひねポン」などコンシューマ商品を展開〉
印南養鶏農業協同組合(兵庫県加古川市、松尾邦光代表理事組合長)は、兵庫県・播州(瀬戸内海側の赤穂~明石地域)に事業所を構え、養鶏の技術・経営指導のほか、食鳥処理、食肉加工品の製造・販売などの事業を展開している。

53年に設立し、現在は従業員数424人。量販店向けに精肉(鶏肉)を包装・販売する事業、食肉加工品を製造販売する食品加工事業の2事業が全体の売上げの9割以上を占めている。食品加工事業の現状、コンシューマ商品の展開などについて、岩田正明常務理事特販部部長に話を聞いた。
岩田正明常務理事特販部部長

岩田正明常務理事特販部部長

――食品加工事業でのこだわりと主な販路は

養鶏農協である利点を生かし、当組合で処理した原料肉を使って一貫生産している。食品加工事業では味付けを薄くして添加物をおさえ、素材にこだわった食肉加工品を製造。現在、学校給食と生協関連がメーンで、2つあわせて食品加工事業の売上げの9割を超えている。

近年、学校給食向けの売り上げが好調で、昨年と比べても2ケタ近い伸びで推移している。関東・九州地区などでは新たな地域で販路が開けたほか、大阪府や兵庫県などでは中学校での給食が始まり需要が増えた。学校給食向けの商品は、地域ごとに要望が異なるほか、年齢によってもエネルギーの摂取量が違うことなどもありアイテム数が非常に多い。そこに対応できることが当組合の強みである。

――食肉加工品の売れ筋商品は

学校給食、生協向けでは「カットベーコン」の構成比率が高い。発色剤不使用の無塩せきタイプの豚肉ベーコンを短冊カットしてバラ凍結にしている。開封してすぐに使える利点があり、生協向けに展開したところ爆発的にヒットした。学校給食でも非常に好評で、国産の豚かた肉を使った無塩せきタイプの「カットショルダーベーコン」などSKUも増やして展開している。

――コンシューマ商品の展開について

現在は主にカタログ・チラシ販売など商品のストーリーをしっかりと訴求できるチャネルを中心に展開している。チルド商品では、兵庫県産の親鶏肉を使った「鶏屋のひねポン」、「塩だれチキン」、「鶏屋の味焼きつくね串」などをそろえる。とくに「鶏屋のひねポン」は、兵庫県のひょうご推奨ブランド(生産方法や素材など個性・特長があり、法令の遵守・生産管理体制などが整備された商品)にも選ばれており、おつまみ以外に野菜サラダに和えるほか、大根おろしとも相性が良い。

また、国産鶏肉をしょうゆだれで香ばしく仕上げた「鶏屋の味焼きつくね串」はレンジ調理またはボイルするだけで手軽に夕食のおかず、おつまみが調理できる特長がある。また、冷凍食品では国産の鶏ささみに黒ごまと玄米パフを配合した衣をつけた「フライパンで! 黒ごま玄米ささみ揚げ」、国産の鶏肉とネギを使った「鶏屋の焼き鳥串セット」(もも串、ねぎま串、つくね串各2本入り)などを展開している。

「フライパンで! 黒ごま玄米ささみ揚げ」

「フライパンで! 黒ごま玄米ささみ揚げ」

――今後の展開について

今後はネットでの直売を含めた新市場での展開も検討しており、年末の歳暮ギフトに間に合うように、ホームページとPRビデオと事業案内のリニューアルを計画している。商品を生産販売するだけでなく、安全で美味しいものを作り出す喜び、おいしく安心と評価頂ける喜び、その商品が多く売れる喜びを従業員と共感できる組織にしたい。三方良し「売り手」「買い手」「世間」この考えを徹底し、信用第一とした事業経営を新市場にも引き継ぎ、組合の柱となるように育ててゆきたい。

〈畜産日報 2018年5月23日付より〉

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