日本ハム・ソーセージ工業協同組合関東支部(支部長=小林和人大多摩ハム小林商会代表取締役)は21日、東京都内で第46回通常総会を開いた。18年度方針として、加工食品の原料原産地表示、HACCP義務化、19年10月の消費税増税・軽減税率制度への対応が課題になり、これらはコスト上昇要因となるなかで、適切な配慮と対応を政府に求めるほか、会員への情報周知を図っていくことを決めた。

冒頭、小林支部長は、「TPP11は18日に批准される見通しであり、日EU・EPAも秋の臨時国会で可決の方向となっている。TPP11は、人口5億人、GDPは1,100兆円と世界の13%、日EUは6.4億人、GDPは28%という広大な貿易圏が誕生する。原料とともに、安価な輸入製品が入ってくるのか注視しなければならない。国内は、昨年9月に加工食品の原料原産地表示が義務化され、今月18日にはHACCPが法制化された。来年10月には消費税が10%に引き上げられる。食品は軽減税率が適用され2つの消費税が存在することになる。関東支部は3月に財務省の担当官を講師に消費税説明会を開催した。関東支部は中小企業が多く、会員へのスムーズな情報伝達に努めていく。全国の会員は140社、関東支部は52社で、全国の縮図ともいえる。各社が工夫を凝らした商品、得意分野、多様性を持つ。情報の周知を図り、対応できる体制を構築したい」とあいさつした。総会では17年度事業報告・決算を承認、18年度事業計画・予算を原案通り決めた。17年度は、優越的地位の濫用についての対応、信用不安企業の情報交換、返品問題(環境対策、廃棄商品削減)への対応、配送効率(配送頻度)の改善・共同配送についての情報交換などを行った。

18年度事業計画では、原料原産地表示、HACCP制度化、19年10月の消費税増税と軽減税率導入など、環境が激変し、しかも会社の規模の大小にかかわらずコスト上昇要因となることから、組合本部を通じて行政に適切な配慮と対応を求めていく。会員への情報の周知を図る。すでに3月に消費税軽減税率制度に関する説明会を財務省主税局税制第2課の担当官を講師に実施している。

来賓では総会後に宮島成郎日本ハム・ソーセージ工業協同組合専務理事があいさつし、ハムソー生産が引続き堅調に推移していること、原料原産地表示とHACCP義務化の状況を説明するとともに、「日EU・EPAは7月11日にもブラッセルで署名し、秋には臨時国会で可決する見通しであり、その後は英国が離脱する来年3月末までには発効するのではないか。そうすると原料状況が大きく変わり、ハムソー製品が海外から輸入されるなど環境が大きく変化する。我々も様々な準備が必要になる。国内ではHACCP制度化を盛り込んだ改正食品衛生法が可決・成立し、2021年度には施行される。当組合では、7月18日にHACCPのB基準の検討員会を立ち上げ検討を開始し、年内にはガイドラインを作っていく」と述べた。終了後の懇親会で乾杯の音頭をとった牛丸友幸副支部長(伊藤ハム)は、「サッカーでは日本代表が大金星を挙げた。勝つ力は本当にすごいと思う。ここに集まった皆さんが知恵と力を合わせれば、業界全体を勝ち組に持っていけると思う」と述べた。

〈畜産日報 2018年6月25日付より〉

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