〈海外事業は2ケタ台の増収、営業損失は5,700万円に縮小〉
日本ハムは7月31日、2019年3月期第1四半期決算を発表した。売上高は前年同期比0.4%増の3,043億7,800万円、営業利益は18.5%減の138億円、税引前四半期利益は2.2%減の152億6,800万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は7.6%増の111億500万円となった。

加工事業本部全体の売上高は1.3%増の843億3,200万円、営業利益は0.1%増の13億3,300万円。このうちハム・ソーセージ部門では、コンシューマー商品でTVCMを導入した「シャウエッセン」や、「豊潤あらびきウインナー」などの主力商品を中心に拡販に努めたほか、包装形態を変更した「アンティエ」が好調に推移した半面、「彩りキッチン」が伸び悩み、売上高は前年並みとなった。業務用は、大手外食チェーン向けの商品が安定的に推移したものの、低収益商品の見直しを行ったことから販売数量が減少し、ハム・ソーセージ部門全体の売上げは微減となった。

加工食品部門は、コンシューマー商品で積極的に販促を行った「チキンナゲット」「中華名菜」が好調に推移し、ラインアップ拡充を図った「石窯工房」も堅調に推移し増収に。業務用は大手外食チェーン向けが苦戦したが、加工食品部門の売上高は前年を上回った。利益面では製造部門で商品の集約を進めるなど、生産性向上に努めたが、物流コスト、労務コストなどの経費が上昇したことで前年並みとなった。

食肉事業本部の売上高は2.0%減の1,892億2,800万円、営業利益は28.7%減の97億5,700万円だった。ブランド食肉の「桜姫」「麦小町」「大麦牛アンガス種」を中心に幅広いチャネルへの拡販に努めたが、国産品が各畜種とも前年の高値に比べ落ち着きを見せたこと、輸入鶏肉の国内供給量が増加し価格が軟調に推移したことで減収となった。利益面では、生産部門で生産性向上やブランド食肉比率向上に努めたが、各畜種の相場下落、飼料価格上昇などにより、減益となった。

販売部門では、好調なハンバーグ用ひき材の拡販、量販店での国産豚肉の販売強化、顧客ニーズに基づく食肉加工品の販売など需要に合わせた商品提案行ったが、アジアでの旺盛な需要を背景とした輸入牛肉の生産地での価格高、国産・輸入鶏肉の相場下落が利益を圧迫し、全体で減益となった。

海外事業本部の売上高は12.5%増の641億5,800万円、営業損失は5,700万円(前年同期は1億6,700万円の営業損失)となった。このうち、アジア・欧州事業は中国の内販が伸長したものの、タイからの日本向け売上減少により減収となった。米州事業は販売拠点の強化などで内販が伸長して増収。豪州事業では日本向け牛肉輸出が好調に推移し、米国向けやアジア向けの輸出も増加し増収となった。

利益面では、アジア・欧州事業はタイでの加工食品製造数量の増加に伴い、人件費が上昇したこと、トルコでの養鶏事業がトルコリラ安の影響で飼料価格が高騰したことなどにより減益に。米州事業は食肉輸出が増加、米国内販売での仕入れ原価減少などにより、粗利益が改善し増益となった。豪州事業は生産コストの改善が進み、牛生体の集荷が順調だったことにより前年を上回った。

このほか関連企業本部の売上高は4.5%減の365億4,400万円、営業利益は97.3%減の1,800万円となった。このうち、水産部門は回転寿司チェーン向けの売上げが伸長したものの、低収益商品のアイテム削減を進め量販店チャネルで苦戦したことなどで減収となった。乳製品部門は、ヨーグルト・乳酸菌飲料の主力商品は好調に推移したが、スムージーシリーズが競争激化で苦戦し売上高は微減となった。チーズは主力の業務用商品に加え、ベビーチーズを中心にコンシューマー商品も伸長し、増収となった。利益面は、水産部門が寿司種を中心に価格改定を進めたこと、低収益商品のアイテム削減で粗利益率は改善したが、販売数の減少で減益。乳製品部門は原料価格上昇、人件費、物流費などの経費が増加したことにより減益となった。

通期連結業績予想の修正はなく、売上高は1兆3,100億円(前年同期比4.1%増)、営業利益500億円(9.1%増)、税引前利益460億円(12.9%減)、当期利益320億円(14.8%減)を見込んでいる。

〈畜産日報 2018年8月1日付より〉