国際農業者交流協会(野中和雄会長)は8月18日~28日、ニュージーランドのインバーガーギルで「未来の畜産女子育成プロジェクト ニュージーランド畜産研修」を実施した。同研修は酪農が盛んで女性就農者の活躍が目覚ましいニュージーランドの畜産事業を学び、派遣後に日本で畜産業の魅力とさらなる女性の参入、活躍を促進することの重要性を発信することを目的とし、15都道府県から畜産を学んでいる20人の女子高校生が参加した。

29日には帰国した女子高校生らによる「帰国成果報告会」が東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで行われた。現地で女性や若手が経営する酪農農家、羊(毛肉)と肉牛農家、大手乳業会社のフォンテラ社――などを訪問した様子が紹介され、女子高校生たちは、日本での事前研修でそれぞれが設定したテーマをもとに、▽ビジネスとしての畜産(攻めの畜産)▽家畜や自然のための畜産(アニマルウェルフェア)▽畜産の担い手(農家を育む政策)▽女性が活躍できる畜産(ワークライフバランス)――と題した報告を4グループに分かれ発表した。酪農が身近にある環境で、男女がお互いに尊重し合いながら畜産経営を行っている姿を実際に感じたことで、今後は“畜産アンバサダー”として自分たちが日本にこうした考えを広めていきたいとした。
女子高校生たちが4グループに分かれ報告

女子高校生たちが4グループに分かれ報告

野中会長は「国内の農業従事者は高齢化が進むなかで、TPP11や日EU・EPAなどグローバル化が進展している。今後は輸入など、流通との連携や消費者動向などを見据えた経営が出来る人材が必要となる。農業は女性との親和性が高い産業であると感じており、女性がもっと積極的に参画できる環境づくりが必須となってくる」とし、「同研修は日本の農業にとって画期的な取組みとなった」と述べた。

また、参加した女子高校生らに対し、「研修での成果を活かして、今後さらに勉強し、将来、農業の分野で活躍してほしい。実際に見たこと・感じたことを発信していってほしい」と呼びかけた。

参加した高校3年生は将来の進路について、「畜産経営に携わりたいと感じるようになった」、「リーダーシップを取って女性として『かっこいい』と思われる酪農家になりたい」など、研修を通じ変化があったとコメントした。

今後、参加した女子高校生らは“畜産アンバサダー”として、10月~2月にかけて全国各地でアンバサダー活動を実施する予定だ。

〈畜産日報 2018年9月3日付より〉