〈応募総数1,894点、全国代表の29人が競う〉
全国食肉事業協同組合連合会と道府県食肉事業協同組合・連合会は1日、東京都豊島区の学校法人後藤学園武蔵野調理師専門学校で「2018年度食肉総菜創作発表会 ミートデリカコンテスト全国大会」を開いた。

国産食肉を使用した食肉販売店での新しい食肉総菜のアイデアを広く一般から募集する全国規模のコンテスト。今回も全国応募総数1,894点から、地方予選の道府県大会で選ばれた、10代から70代の男女29人が集まった。会場では1時間かけて4パック分の調理が行われ、審査の結果、秋田県代表で会社員の奈良華代さん、作品名「幸せチキンの彩りマリナード」が農林水産大臣賞に選ばれた。
「2018年度食肉総菜創作発表会 ミートデリカコンテスト全国大会」受賞者らの記念撮影

審査は20点満点で、10点はおいしさ、残り10点が経済性、部位の生かし方、普及性、独創性を合わせて採点される。今回で8回目の大会出場となった奈良さんの作品は、国産鶏手羽先(骨抜き)と国産豚ひき肉を使用、ふっくらと柔らかな手羽先とサッパリとした餡が特長で、手羽先を蒸してから揚げることで、ジューシーで香ばしく、食べ応えもある料理となった。地元の食肉販売店の協力も大きく、「出場にあたってお世話になっているお肉屋さんに手羽先の骨抜きをしてもらった。お店から『何でも言ってください』と温かい言葉をかけてもらった」(奈良さん)という。奈良さんの作品を含む出品のなかから数点を、審査員を務めた江上料理学院の江上栄子院長と成田惣菜研究所の成田廣文代表の監修のもと、食肉販売店向けの解説冊子が作成される。同じく審査委員を務めたホテルメトロポリタンの川田武総料理長の協力で、ホテルのビュッフェメニューとして期間限定で提供される。
 
開会に先立ち、全肉連の木村元治専務理事は「最近は肉ブームと言われ、食肉が健康長寿に良いことが分かり、お年寄り中心に消費が大きく伸びている。ただ、比較的外食需要が強く、町のお肉屋さんは人手不足や仕入値の上昇で厳しい実情が続いている。そのなかで元気のある食肉店は、おいしい総菜料理を提供して、魅力のある店づくりを展開している。全肉連もこうした取組みを支援し、町の皆さんに愛される店づくり、個性的で活力のある店舗展開を後押しするため本日の発表会を開いている。初出場の方は普段と勝手が違うと思われるかもしれないが、いつものお勝手、台所と思って、焦らず緊張せずにいつもの調子で普段の実力を発揮していただきたい」と大会出場者にエールを送った。
 
表彰式での審査講評では、江上審査委員長が「アイデア、テクニック、盛り付け、彩りなど年々向上している。コンテストは、お肉がよりおいしく、市民生活のなかに入り、健康や体の成長に良く、素材としてどう評価されるかがポイント。素材はひき肉や小間切れも良いが、より視野を広げてブロック肉や内臓、テールなど外国で親しまれている食材も研究されてみては」とアドバイスを述べた。
 
最後に河原光雄会長は「全肉連では今回の出品作品を参考に、一般消費者に喜んでいただける、お肉屋さんで販売してほしい総菜を開発していきたい」と参加者へ感謝を伝えた。その他の受賞作品は次の通り。

▽農林水産省生産局長賞=宮崎・清藤大暉さん(27、豚肉の角煮~いも、いも、いも~)
▽農畜産業振興機構理事長賞=山形・矢作由美子さん(50、かわいさあふれる♡サクサクミートパイ)
▽全国食肉事業協同組合連合会会長賞=青森・町田伊智加さん(18、チーズタッカル巻き)
▽審査員特別賞=群馬・後藤裕子さん(55、柚子胡椒風味のチキン・ポークハンバーグ)、長野・坂口諒夏さん(17、巻き巻き和風味噌酢豚)、石川・藤本貴子さん(39、能登牛チャプチェのスプリングロール)、長崎・松本誠子さん(61、彩り豚)
 
〈畜産日報 2018年12月4日付より〉