石井食品とおてらおやつクラブは8月22日、奈良県三宅町の安養寺で「お渡しの会」を開いた。おてらおやつクラブは全国のお寺の供え物を、“仏様からのおさがり”として頂き、一人親家庭など経済的に困難な状況にある家庭に食品や日用品などを提供する活動を行っている。また、石井食品は食品ロス問題のほか、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けて福祉施設への寄付や災害のための自社備蓄に取り組んでおり、それら活動を推進するために、おてらおやつクラブと提携して活動をすることとなった。

今回の提携では石井食品の京丹波工場(京都府京丹波町)で生産する製品のうち、賞味期限内にあるものの消費者の手元に届くまでの時間の都合上出荷できない製品を、おてらおやつクラブの事務局に毎月300食(年間で3,600食)を寄付する。寄付する主な商品は食物アレルギー配慮食品の「いっしょがいいね」シリーズや非常食「イタリアンリゾット」「和風リゾット」など。
食物アレルギー配慮食品「いっしょがいいね」シリーズや非常食「イタリアンリゾット」「和風リゾット」などを寄付

食物アレルギー配慮食品「いっしょがいいね」シリーズや非常食「イタリアンリゾット」「和風リゾット」などを寄付

お渡しの会では、石井食品の牧野崇執行役員商品価値創造部京丹波工場工場長、おてらおやつクラブの松島靖朗代表理事(安養寺住職)らが出席し、牧野工場長から松島代表理事に寄付する商品が手渡された。
 
牧野工場長は、「おてらおやつクラブの取組みや考え方に共感し、寄付を通したサポートをしたいと考え、今回提携することとなった。今後も永続的なサポートをしていくために今日のお渡しの会がスタートとなる」とあいさつした。
 
松島代表理事は、「私たちの活動が目指すところは、日本国内の貧困問題を解決することである。商品のご寄贈の前に商品の試食や工場見学をお願いした。見学後の試食会では、いろいろな商品を試食して(昔食べた)懐かしい味だと感じた。この時に感じた懐かしい味に育ててもらった環境が私たちにはあった。一方で、私たちの主な支援先である母子家庭では食の問題で困窮されている世帯が多い。支援先の家庭からは明日食べるものがないとの声が届く。私たちの支援はそういった家庭に緊急的に食料を届ける現場でもある。今回の提携は食品ロスの課題解決だけでなく、多くの子どもたちに私が感じたような懐かしい味を大人になったときに感じてもらえる経験につなげる活動でもある。この提携を通じて、どんな環境で生まれても子どもやお母さんが笑顔でいられる長期的な視野をもった活動にしていきたい」と今後の活動への思いを語った。
 
〈畜産日報 2019年8月26日付〉